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「Aはね、3日も寝てたんだよ」
『3日も！？』
エマの言葉に驚く。
なるほど、レイがあんなに心配するわけだ。
で、その3日の間にシスターが来た。
『つまり、ママに門に行ったことがバレてて、コニーの空いたところに新しい赤ん坊と、監視の大人が増えたと』
「そういうこと。エマと森の柵を越えたこともバレてると思う」
『で、柵の向こうは？』
「壁だったよ。ツルツルの高い壁。けど私達ならロープがあれば上れる」
ロープの調達。
それが一番の鍵になってくるだろう。
門には鬼がいた。
ロープさえ手に入れば…………。
『私達は、逃げれるの？』
「逃げるんだよ。絶対にな」
ガシッとレイに頭を撫でられる。
エマもゆっくりと力強く頷いた。
逃げるためには、シスターとママの監視をどう欺くか。
そして発信器をどうするか。
「子供の出荷順はテストのスコアで決まる。でも12歳になれば出荷される」
『もう二ヶ月もないね』
「そこでだ。ママはまだAのことは疑ってないと思うんだ。たぶんだけど」
レイが指を立てながら言う。
私が疑われていない？
なら、書斎を調べていたことはバレていない。
発信器と居場所。
時計を確認して始めて子供の居場所がわかる。
『ママから時計、取っちゃえば？』
「……え？」
『発信器がどこに埋め込まれてるかわからないなら、居場所を確認できるあの時計を取ればいいよ。そうしたら発信器の意味はなくなる』
「そしたらママがすぐに気づくだろうな。そもそもママに接触するのが危険だ」
『だから私。疑われていないんでしょ？』
私なら他の三人よりも動ける。
ママにも近づける。
「シスターが同じのを持っていたら？」
『…………あ』
そっか。
シスターが同じ時計を持っていて、居場所を確認することができたら。
ママのを取っても無駄になるのか。
『…………難しいね』
その時、扉がいきなり開いた。
ノックもなしに。
とっさに身構える。
「…………フィル」
入ってきたのはフィルだった。
今の話、聞かれてない、よね。
「ママが呼んでたよ！ご飯の準備手伝ってって！」
もうそんな時間か。
「じゃあA、また後で」
『うん。あ、レイ』
「ん？」
出ていこうとする三人が止まる。
レイだけ呼んだんだけどな。
彼の腕を引いて、耳元で囁く。
『後で話がある』
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レンスイ(プロフ) - 随分前に感想依頼頂いた者です！ とても面白い作品が拝見でき嬉しかったです！ 感想は私の作品で書いてあるので、目を通していただけたら嬉しいです。ありがとうございました！ (2019年5月25日 17時) (
レス) id: 85db579f44 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 33話の『エマはニッコリした』を『エマは怪しい笑みを浮かべた』にしたらどうでしょうか？ (2019年3月30日 17時) (レス) id: 297e0956e6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 主人公と誕生日被ってました！この小説ミスが無いし文は読みやすいしで最高ですね！ (2019年3月21日 1時) (レス) id: 1a221874dd (このIDを非表示/違反報告)
まこと - コニーが出荷される日に初めてカロが眠れなかったり、出荷された翌日に食欲がないのと3日も寝込むのはママ視点からしたら怪しすぎる (2019年3月13日 19時) (レス) id: f89bfe1a17 (このIDを非表示/違反報告)
?aksn?(プロフ) - 夢主の誕生日と私の誕生日が一緒で驚きました笑これからも頑張ってください！ (2019年3月10日 13時) (レス) id: e6b7d8f455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠 x他1人 | 作成日時：2019年1月4日 18時
