きまぐれポイズンベリー 【R.Y】

毒苺05 ページ5

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A「ねぇねぇ山田くん、音楽室ってどこ？」


涼介「や、ちょっとほかのやつに聞いてくんねぇかな...」





日付が変わって今日。

なぜか君は、何事もなかったかのように接してくる。





『おい山田教えてあげろよー。飯尾さん、俺と来る？』


A「うん、ありがとう」


『あ、ダメ！Aちゃんはウチラが連れてくー！』





彼女を取り巻く華やかな数人の女子。

男子は物珍しそうに、...というか、
下心丸出しの目を彼女に向けている。



周りとはすでにこんなにも打ち解けているのに。
しぐさとか、話し方とか、普通の可愛い女の子なのに。





A「へぇー、こんなの使ってんだ、君って」





俺のバッグを覗き込めばあれの必需品を
右の口角だけあげながらまじまじと眺めてるし、





A「あ、ごめん、君さ、シャーペンとってくれるかな？」





俺がシャーペンを拾ってあげようと君の下にかがめば、
その白くて細い足を俺の腕にわざとらしくこすりつけてくる。



...無論、それら行動をするときは俺以外の誰も見ていないところを狙って。



そして、たったの一日でたまりにたまった怒りに似た感情を
屋上に続く非常階段、つまり人が来ないところで君にぶつけた。

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