きまぐれポイズンベリー 【R.Y】

毒苺11 ページ11

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きっとこの子のことだから、何かしらの理由をつけて拒否されると思った。

でも、何も言わずにただ黙って自分の家の方へと歩いていく。





A「うち、ここ。…もういいから」


涼介「だーめ。お前が家はいるまで見とく」





俺がそう言うと、彼女はしぶしぶドアに手をかけた。

すると、いつも強気なあの整った顔からは想像のできない、
どこか羞恥心を帯びた顔。





A「なんで、なんで抱かなかったの？…魅力なかった？」


涼介「ううん。なんて言うんだろ…」





自分でもよくわからないけど、なぜか。





涼介「お前はめちゃくちゃ可愛いけど、なんかさ、
俺みたいなやつにに抱かれちゃいけねぇな、って…」


A「…意味わかんないし」


涼介「ま、とにかく自分の体だけはもっと大事にしろよ。女なんだから」





人のこと言えないでしょ、って言いかえされると思った。

でも君は少し黙った後、





A「ありがとう」





こうつぶやいて家の中へと姿を消したんだ。



初対面でからかってくる。
俺にだけ、意地の悪い本性を見せる。
あげくの果てには"サマ付け"を強要。



…こんなの、普通の女子じゃねぇ。



でも、さっきの彼女を見たら、
少し鼓動が加速した。

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