もう1人の最強2

74日目 ページ35

そして交流会前日。

あれから何度か特訓をするも、庵先輩と煽り合う2人を止めたり、傑と悟の喧嘩を止めたりして大変だった…。

そんな状況の中、俺は任務が回ってきてしまい、1人だけ前日入りしていた。

硝子ちゃんと庵先輩に申し訳ないな…なんて思いながら事前に貰っていた書類に目を通す。

今回呪霊が確認されたのは取り壊し予定のあったホテルだ。

【○○駅への都市部からの直通列車がなくなったこと、○○年に国道○○○号線の○○トンネルが開通したことなどから客足が遠のき、経営不振に陥ったという。

その後一部解体作業が行われたが、謎の事故が続き途中で放棄された。

心霊スポットなどと言われ、「オーナーが焼身自 殺した」「老婆の霊が出る」などといった噂があるが、根拠不明。

閉業後に何度かボヤ騒ぎがあったらしい。

全体的に老朽化が進み、ガラスや壁が随所で損壊、危険な状態となっている。

窓の報告による呪霊の階級は一体の1級と数体の2級。

以上の状態から考えて、呪術高専東京校 京都校から1人づつ以下の生徒を派遣することとする。】

東京校 七瀬A
京都校 春風楓

呪霊の階級は1級と2級。

階級自体はそんなに高い任務ではないから、やれないこともないけど…わざわざ東京校の俺を指名する必要があったのかな？

書類に一通り目を通したあと、ふとそんな疑問を抱く。

京都での任務なんだし、京都校の生徒に任せればいいものをわざわざ東京校の俺に…。

京都校の生徒が実力不足で呼ばれた…？

だとしたら既に活動している大人の呪術師が任務に着くだろうし、その可能性はないだろう。

考えすぎかもしれないが、この任務の裏に何かがある気がしてならない。

油断大敵、ってことか…

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