Pillow talk / 有馬 貴将（鈴羽 葉月＠鳴狐様リクエスト） ページ37
(貴方の隣で目覚めるのが好きよ)
荒かった息が徐々に整ってきたので、私を抱きしめている彼の体に腕を回した。
「大丈夫？」
『……まぁまぁ』
ことが終わって、何も纏わぬ姿のまま彼と話す。
「………」
前言撤回、貴将はあんまり喋ってくれないんだった。
口数が少ない彼。だからこそ何を考えているのか分からなくて、不安で。けれど抱きしめてくれていることだけに安心する。
「……ごめん」
『え？何が？』
「いや、無理をさせたから。寝ていいよ」
『えー。貴将と久しぶりにゆっくりできるのに寝るなんてできないわよ』
貴将はそっか、とだけ言って優しく笑った。
そんな彼を眺めていれば
目が合って見つめ合う。
それが合図だったかのように再び私達の距離が縮まる。
近い距離で見る白髪は綺麗で、いつ見ても美しいと思う。
ついばむようなキスを繰り返すうちに、深く深く合わさってゆく。
『んっ、…』
口の中で、舌が互いのそれと触れ合い、絡み合う。
いつの間にか彼は私の上に覆い被さっていて、
私は応えるように貴将の首に両腕を回した。
微かに布のこすれる音がした。
そこで私は自分が寝ていたことに気づく。
(さっきそのまま寝ちゃったのか)
瞬時に後悔した。
お互い喰種捜査官で忙しく、こんな風に2人でゆっくりできる時間は本当に稀で。
少しでも、彼と一緒にいたいと思う。
だからこそ寝てる時間なんてもったいないのだ。
「……あ、ごめん。起こした？」
『んーん。起きてたい』
特に今日は。
今日だけは、。
『梟戦。いよいよ3日後だね』
「あぁ」
『まぁ貴将が死ぬ可能性は低いだろうけどさぁ、』
平然としている貴将に少し腹が立った。
そりゃあ死神と呼ばれるくらいだから、その辺の喰種に簡単に殺されることはないだろう。
でも私は、貴将の無敗がいつまでも続けばいいのにと思う反面、
"最強"の名が、貴将ばかり重荷を背負わされているようで嫌だった。
本人がどう思っているのかは知らないけれど。
それに、
『……私が死ぬ可能性は高いよ』
自嘲気味な笑いが漏れた。
一緒にいたいと思うのに。
喰種捜査官、
いつ二度と会えなくなってもおかしくない、
そんな2人が付き合うなんて。
Pillow talk / 有馬 貴将→←リリィの呪い・続 / 旧多二福
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風冬(プロフ) - しんかいのくらげさん» リクエストの方書かせていただきました、こんなに遅くなって申し訳ありません。ありがとうございました！^ ^ (2018年8月10日 12時) (
レス) id: a233740d3b (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 書けたらで、いいのでお願いします。 (2017年3月22日 4時) (レス) id: eebb3790b5 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - リクエストよろしいでしょうか？ホオグロで、pink お願いします。 (2017年3月22日 4時) (レス) id: eebb3790b5 (このIDを非表示/違反報告)
蘭世(プロフ) - 宇井さんお願いします！突然リクエストすいません... (2017年2月12日 11時) (レス) id: a6afbd1290 (このIDを非表示/違反報告)
鈴羽 葉月＠低浮上(プロフ) - 風冬さん» 書いて頂きありがとうございます!!! これからも応援させて頂きます!! ありがとうございました!! (2017年2月5日 22時) (レス) id: cb82f46597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風冬 | 作成日時：2016年1月14日 22時
