Follow Your Heart【東京喰種】【短編集】

funny / 月山 習 ページ13

:re設定です

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「朗報だ、高橋さァん！金木くんは生きていたよ！」




月山の豪邸。
彼に呼び出されて向かえば、顔を見るなりそう言われた。



『へぇ。おめでと』

良かったね。
そう続ければ、彼は嬉しそうにいつもの変な笑い方をした。


「そこでだ高橋さん」

紳士ぶった月山くんが切り出す。





「ともに金木クンの記憶を取り戻そうじゃないか！」



『………………えー』


何かと思えばそんなことか。
いや、この男の執着癖を考えればさほど不自然ではないけども。


「？どうした？君も金木くんに戻ってきてほしいだろう？」


彼は不思議そうに首をかしげる。
私の曖昧な返事が、心底分からないというように。




『(別になぁ……私、もうそこまで金木くんに興味ないし………)』



頑張る金木くん
見ていて愉快だった。

歪んだこの世界を、矛盾だらけのこの世界を、本気で変えたいと思っているただの馬鹿。



”半喰種”

喰種的なのは能力や体だけ
思考は矛盾だらけで甘っちょろくて。

元人間というだけのことはある。




『:reには行ったんでしょ？霧嶋さん達は反対してたんじゃない？』


「………」



黙り込む彼。

分っかりやすいなぁ


『んー………』





最近つまらなかった。


月山君がふさぎこんでたから。


金木くんが消えて、彼はちゃんと食事を取らなくなって。
長く会ってなかったし、会っても楽しくはなかっただろう。

痩せ細って弱った月山くん。


彼に元気が戻ったのは、金木くんが生きていると分かったからだ。




『……うん。手伝ってあげるよ』




面白味のなくなった金木くんのためじゃなく。


面白過ぎる月山くんのために。



傲慢で、エゴ野郎で、とんだナルシスト。
そして喰種らしく、超自己中心的。


そんな月山くんだけのために。







協力を申し出れば、舞い上がる彼。


「ありがとう高橋さん！やっぱり君は頼りになるね!!」


いつもの派手なスーツと奇怪な喜び方が、なんとなく釣り合っていて笑った。




自分の本能というか思い通りに生きている月山君。


面白くて大好き。









……








『(貴方が面白いうちは、殺したりしないから)』



『(ずっと私を楽しませて。ね？)』




―――――――
純粋に月山のことが好きかと思わせておいて、実は狂ってるみたいな。

おかしな夢主さんの話。ニコみたいな感じかな。
下手くそでつまらないですけど。

めいっぱい / 宇井 郡（社様リクエスト）※→←TONIGHT / ウタ（ぽんず＠サブ様リクエスト）

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