60話 頭撫で 焦凍ver. ページ10
最後に焦凍と所に行こうと歩を進めようとした瞬間、腰に強烈なタックルをくらった。
『ぐえっ』
やっば。カエルが踏み潰された様な音が出た。
てか、腰折れてないよね！？大丈夫よね！？
焦「…っ、お母さん。」
このか細く今にも泣きそうな声を発しているのは末っ子の焦凍だ。
なんでこんなに涙を溜めてうるうるしてるんだ？
もしかして喧嘩か？
『焦凍？え、どうしたの？』
焦「…っ。」
『黙ったままじゃ分からないじゃない。
お母さんにお話して？』
焦「だって、だって！
お母さん僕には頭を撫でてくれない！
皆にしているのに僕だけしてくれてない！」
あ、なるほど。
他の兄弟に私が頭を撫でているのをずっと見ていた感じのやつだな？
いや、ずっと見ていたなら1番上の兄弟から順番に回っているって気付かぬものじゃないか？
うーん、まだ焦凍は小さいからそこの所あんなり理解出来ていなかったのかな。
自分だけ褒めて貰えないと思って頬にこれでもかってぐらい空気を含んで膨れている焦凍は実に可愛くて思わず食べてしまいたくなった。
焦「僕も、お母さんに頭…撫でて貰いたいからっ、燈矢兄が頭を撫でてもらった後に…お母さんの所に行ったのに僕、僕のこと無視した！！」
…え、いや、してねぇよ！！
てか、あの場に焦凍いたの！？
いるならもっと声張って"お母さん！！"って呼んでよ！
私が知らない間に焦凍のこと無視した最低人間になっているじゃないか！
『しょ、焦凍？お母さん焦凍のこと無視してないよ？』
焦「ううん、したもん！絶対したもん！」
困った。本当に困った。
どうしたら機嫌が治る？考えろ私！！
……うん、無理だ！分からん！！
『ねぇ、焦凍。何したらお母さんの事許してくれる？』
焦「僕だけ抱っこしながら頭撫でてくれたら今日だけ許してあげる。特別だからね！」
そう言いながら手を大きく伸ばし抱っこしてくれポーズを上目遣いでしている焦凍は、あざと可愛い代表選手権NO.1に確実に君臨する。
『ふふ、ありがとう。』
焦「…お母さん大好き。」
『私も大好きよ。私の可愛い焦凍。』
そう言いながら頭を撫でると心底嬉しそうな顔をしている焦凍があまりにも可愛すぎて思いっきり抱き着いてしまった。
〜
焦「お母さん！僕ね家族の絵書いたんだ！」
焦「お母さん！僕ね今日訓練頑張ったよ！」
焦「お母さん！」
今日も今日とて焦凍の褒めて褒めてアピールが轟家に響く。
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あかさたなはまやらわん - 定期的に見たくなる小説過ぎる（） (12月29日 13時) (
レス) id: 907bfd87dd (このIDを非表示/違反報告)
ari(プロフ) - ふと読みたくなる〜何回戻ってきたか覚えてないぐらい良い作品！！これからもお世話になります！！ (8月4日 12時) (レス) @page12 id: 5a5aa31b6c (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 本当に天然、ツンデレ、最高、素晴らしい、可愛いエンデヴァーでしか取れない栄養がある (7月23日 11時) (レス) id: 608bd786c9 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - ２回目読みました！やっぱいいっすね〜( ￣▽￣) (2023年1月15日 23時) (レス) @page12 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
天草 礼(プロフ) - マジでずっとニヤニヤしてやばいです！とても素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございます!!大好きです!!! (2022年12月30日 16時) (レス) @page12 id: 79a8983217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星桜 | 作成日時：2021年10月11日 0時
