が ページ9
ありがとうございました〜!と、元気な声が中から聞こえる。
「ま、間に合ッた……!」
あの後、エリス嬢と首領に捕まる事なく洋菓子店に着いた俺。
よ、良かった……!
この店は6時半迄やっている、珍しい店みてェだ。
今の時間は……6時25分。急いで買わェと。
俺は店に足を踏み入れ____
____られなかった。
考えてみれば、男一人で洋菓子屋に入るのはちょっとあれだ。……気まずい。
こんな事をしたら、店は閉まってしまう。けど、中々入る事が出来ない。
「あぁもう、どうすりゃいいんだ…?!」
「あ、あの……何かお困りですか?」
俺が困っていると、店の店員らしき男が訪ねてきた。
……これははありがたい。
オススメの洋菓子を紹介してもらうか。
「あ、あぁ。何買えば良いか分かんなくてな。」
「…そうでしたか!でしたら、オススメのスイーツを紹介しますね!中へどうぞ〜」
良し、狙い通りだ!
俺は店員の後ろから店に入る。
中に足を踏み入れると、洋菓子の甘い香りが鼻を擽った。
洋菓子屋の中は、木がベースの落ち着いた雰囲気で、お洒落な内装だ。
洋菓子も種類は沢山あり、見ていているだけでも甘そうで、美味そうだ。
これは優香絶対好きだな……お洒落だし。中装も俺好みだ。
そんな事を考えながら着いて行くと、タルトが沢山並んだ所に着いた。
「………妹さんや、彼女さんなんかにプレゼントですか?」
店員が急に話し出して止まったのでびっくりしたが、俺はなんとか答えた。
「あぁ。種類が色々あッて、何を買えば良いか…」
最後の方は小さな声で俺がそう言うと、店員はそうですか、と笑って奥のタルトを指差した。
「でしたら、こちらの苺と木苺のクリームタルトはどうですか?
最近、タルトの上にのっているフルーツ等がお洒落で、女性に大人気なんですよ!」
店員が指差したタルトは、苺のクリームの上に木苺と苺がこれでもかと云う位乗った物だった。
クリームの中にも木苺や苺は入っているらしく、食べごたえはありそうだ。
……一言で言って美味そう。
と云うか絶対美味い。
これならきっと優香は喜ンでくれるはず……!
「……幾らですか?」
俺がそう言うと、店員は人の良さそうな笑顔を浮かべて。
それでも少し、冷たい様な目をして。
「ありがとうございます!」
そう言ってほほ笑んだ。
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チョーク(プロフ) - 雫さん» ああ!そうでしたか!こちらこそすみません>< 夢「雫様も私と同姓同名なのかと……!」わざわざありがとうございます!このネタは授業中に思い付きました← (2018年2月19日 17時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - チョークさん» あぁ、わかりにくい書き方してごめんなさい!太宰さんに向かって夢主ちゃんが「同姓同名ですか?」って言っていたのでw (2018年2月19日 16時) (レス) id: 198a7174c6 (このIDを非表示/違反報告)
チョーク(プロフ) - 雫さん» ま、マジですか?!奇跡が起こった……だと?!((コメントありがとうございます!夢主ちゃん最高ですか?!嬉しいです……!作者の妄想の子達ばかりですけどね(笑) (2018年2月19日 15時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 同姓同名w夢主ちゃんサイコーwww (2018年2月18日 18時) (レス) id: 198a7174c6 (このIDを非表示/違反報告)
チョーク(プロフ) - お餅さん» ありがとうございます!畏まりました!書かせて頂きます^^*ほっこりするお話と云っていただき嬉しいです!後日談も宜しくお願いします! (2018年2月4日 14時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョーク* | 作成日時:2018年1月13日 15時