甲斐くんの彼女。 3 (ページ26)

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西崎「..止めてくれてよかった..。
あんなになるまで戦ってる..先生の思いｯ..ちゃんと聞いてからじゃないと..俺また後悔してた..」

柊「ｱｯ..」

苦しそうな先生の声が画面越しに聞こえてきた。

茅野「諏園さん..!」

「..なんで止めるの茅野」

私の腕を掴んで、真っ直ぐと赤い瞳で見つめてくる。

茅野「先生に..頼まれたからっ。
絶対に諏園さんを来させないようにって」

「..そっか..ならごめん、」

パチン、と茅野の頬を叩くと茅野はびっくりして私から手を離した。

「..私、先生の言うこと聞く程素直じゃないから」

そしてその隙に準備室を出た。

ホールまでの隠し通路なら..先生から教わっていた。

「先生!!」

柊「馬鹿..なんでお前..」

先生を殴ろうとしていた郡司さんの手が止まる。

その隙に先生は郡司さんを蹴ったが、そのまま倒れた。

「..ずるいですよ..また私に何も言わないで..」

私ばっかりたくさんたくさん泣いて。

「お父さんのことだって..!!」

柊「ｯ、聞いてたのか」

郡司「..君は..」

目を大きく開いて私を見る郡司さん。

ﾌｯ..と、懐かしむように笑った。

郡司「そうか..もうそんなに..」

その反応は..私に一度会ってるような反応だった。

「っ、」

郡司「..手荒な真似はしないが..それ以上動くなら柊を撃つぞ」

思わず郡司さんを睨むと、彼は少し悲しそうな顔をした。

「..一颯くん..!!」

倒れた先生に手錠をかけようとする郡司さんが..何者かに蹴られる。

郡司「嘘だろ..」

懐かしさと安心でもっと涙が零れてきた。

「ヒーローだぁｯ..」

小さい頃、初めて見た時と同じ台詞。

ガルムフェニックス「Let's think」

正義の味方..ガルムフェニックスが立っていた。