甲斐くんの彼女。 3

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いつもの教室。




なんならいつもの放課後だ。





「..パンケーキ」



小宮山「絶対にタピオカでしょ」




諏訪「どっちでもいいし..ってか両方行けばいいじゃん」




水越「そうだよ。みんなで分け合えばカロリーも軽減されるし」




今の議題。




人質を解放されたら何を食べに行くか。




諏訪「気になってた映画やってるんだよね、見に行こ」



水越「じゃあさ、最後の制服プリ!!撮ろうよ」



だんだん決まり始めた予定。



「いつにする?」



アルバムアプリを開こうとした時、石倉が勢いよく教室に入ってきた。




石倉「おい!!
あの動画の犯人武智じゃねぇ!!」



「何言ってんの?」



石倉「だから!!あの動画の犯人、武智じゃねぇんだよ!!」





甲斐「どういうことだよ」





石倉「だから、あれは武智の顔を貼りつけたフェイク動画だったんだよ!!」



瀬尾「武智じゃねぇって..だったらあの帽子を被った男は誰だったんだよ」




石倉「それは..ｰｰ堀部「ごめん、まだそれは確認してないから」




石倉を手で制止した堀部が言う。




甲斐「いいから見せろよ。早くしろって!」




堀部に詰め寄る隼人は抑えて、堀部を見ると堀部は気まずそうに視線を下げた。




皆が堀部に「早くしろ」と責め立てる。




西崎「瑠奈..」



どうしようか考えてるのか、黙り込む堀部。



「うっさい!!!..静かにして」





一気に教室が静かになった。





「..堀部、教えて」




頷いた堀部は、パソコンを開いて少し操作してみせる。






「..嘘でしょ..」







息が詰まった。





宇佐美「なんでブッキーが映ってんの..?」







柊「あぁ..遅かったか..」




先生が近くの椅子を蹴ったため、ﾋﾞｸｯと肩を揺らしてしまう。





..先生が恐い。





石倉「おい..これどういうことだよ」




水越「この鏡に映ってるの..ブッキーだよね?」




瀬尾「景山が自 殺した日、先生が景山とビルに入ったってことか?」




立野「先生が景山を殺したんですか!?」




皆の問いかけに先生は答えない。





「一颯くん..説明してｯ!」





柊「..お前達が決めろ。
動画をどうするべきか、俺をどうしたいか、お前達が決めろ」




一颯くんは淡々とした様子でそう言うと、教室を出ていった。




諏訪「A..」





足に力が入らなくなってその場に座り込む。





「..ゆづちゃぁぁんｯ..」




この涙がなんの涙かわからない。



動揺か、



..恐怖か。

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