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柊「約束通り、貴方の大切なものを頂きました。
名声と権威。それが貴方にとって、何より大切なものだった。

これで全てを失った」




武智「..何だこの茶番は。
俺はただ、見込みがありそうなやつに..美味しい環境を与えてあげただけじゃないか!
それの何が悪い!!

出来なければ消される。そんなの当たり前だろ。
こっちとしては、駄目なら別のものを差し出せばいいだけだ!!
生徒がどうなろうと自己責任だ、俺には関係ない!!

結果が出ずに辞めた奴のことなんか知るか!!
勝ち続けなきゃ次はない!!それが世の中だ!!
商品価値のないやつに用はないんだよ。俺はーー柊「生徒は物じゃない!!」




柊「人間だ!!
俺達が導いてやらなきゃならない、脆くて未完成な人間なんだよ!!
3歩先しか見えてない彼らに、長いレールを敷いてやる!!
未来を信じて、行き先を案じて!!
どの道を歩めば、それが彼らにとって最善なのか考える..!!
寄り添って、寄り添って一緒に答えを探す!!


それが..教師の務めだろ..!!」



そこまで聞こえてた先生の声が..苦しそうな声に変わる。




柊「あいつらの将来を..俺は見届けることが出来ない..!!」



「..なんでそんなこと..」



そんな悲しいこと言うの..




柊「でもだからこそ!!
あいつらには幸せになってもらいたい..!!」



ずるいよ..



涙を何度も拭いても..前がぼやけて見える。



隣の唯月の顔が..はっきり見えない。





柊「お前に..教壇に立つ資格はないッ..!!」



五十嵐「やめろ柊!!」




「お父さん..」




懐かしい声にまた視界がぼやけた。





柊「刑事さん、後は頼みましたよ」



足音が沢山したあと..静かになる。



五十嵐「武智先生..」



パチン..何かが叩かれる音がする。



その音はもう一度..響いた。




五十嵐「これは娘の分ですよ」




皮肉だなぁ、




五十嵐「署までご同行願えますか?」






茅野「..勝利だよね..?」


皆がすすり泣く声の中..茅野が呟いた。




茅野「先生が言ってたジャッジ。
柊一颯の完全勝利だよね」






「..瀬尾の気持ちを推し量る事なんて出来ない。
でも..多分今こそ、明日の活力に変える時なんじゃない?」




静かに涙を流す瀬尾の隣に魚住が立つ。




魚住「瀬尾なら..できる!!」



瀬尾「お前もな」



泣き笑う2人は、拳を突き合わせた。

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涼宮美桜 - このお話すっごく好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます!! (2019年5月5日 1時) (レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽかぽか笑顔 x他1人 | 作成日時:2019年4月4日 12時

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