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「ったく..なんで私が..」


ブツブツと言いながら澪奈の水泳練習を見に行ったことを思い出す。



ぼー、とベンチに座って泳いでる澪奈を見る。



景山「見て!!新記録!!」



嬉しそうに笑いながら私にピースしてきた澪奈。



「..なんでそんなに頑張れるの?」



景山「応援してくれる人がいるからだよ」


当たり前、とでも言いたげな澪奈の表情。



「期待に応えなきゃ、てプレッシャーにならない?」



"上手だね"


"どうかしたの?スランプ"





"こんな風の!!
絶対に諏園の絵にぴったりだよ!!"



"..なんか期待はずれだったな"




いつからか、私は1人であそこで絵を描いてることが多くなった。




景山「..プレッシャーはあるけど..私、水泳好きだから。
こう言うと怒られるけど、結果には興味ないの。
私が好きなことを沢山やった時についてくるおまけみたいに考えてるから。
大好きな水泳は誰かのためじゃない。自分のためにやってるから」




"同族嫌悪"



「澪奈..」


景山「んー?..え!?」



「これ終わったらアイス食べながらやろ」



景山「勿論!A」







あの日から私と澪奈は友達だ。


似たもの同士。


だからこそ、特にベタベタする様子も必要なかった。


話したくなったら話す。


そんな距離感。





「だから学校の中では特に関わる理由もなかった。まさかここまで知られてないとは思わなかったけど。あ、だから真壁は知ってたよ。私と澪奈が友達だってこと」


真壁「..だから、有り得ないって思ったんだ」



あー、先生のヒントのことか。



「澪奈に茅野っていう親友が出来てから、私たちは本当に関わらなくなった。
2人して頻繁に連絡を取り合う仲でもなかったから。それでも話すことは何度もあった。
私は澪奈とのそんな距離感でもちゃんと友達だと思ってた。


...でも澪奈は何も相談してくれなかった」


その言葉は静かに教室に溶けていく。



「学校で何があったのか。どんな気持ちなのか。
何も...何も相談してくれなかった」


お見舞いに来た澪奈は普段通りで。


..私は何も気づかなかった。

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空白 - 鈴音って漢字間違えてましたよ、涼音ですよ (2019年3月21日 0時) (レス) id: a394520362 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - このドラマ大好きなのであと大好きな涼太君が出てるので最高です甲斐隼人君大好き (2019年3月15日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽかぽか笑顔 x他1人 | 作成日時:2019年3月14日 17時

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