木更津キャッツアイ。2 (ページ11)

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「なんで?」

やっさいもっさいを踊る人たちを後ろに引き付けて動くトラックの後ろに乗っている私。

「なんで!?」

そしてミスター木更津という名を手に入れた…バンビ。

バンビ「俺だって知らねぇよ」

気だるそうに踊るバンビが私に向かって言った。

「…あ、ここ…」

ふと横を見てみると、前にうっちーを追いかけてきたときについた"帯谷"さんの家のところ。

よーくベランダに目を凝らすと…誰かがぶら下がっているように見える。

「ちょ…!」

急いでバンビの袖をつかんで指さすと、バンビもそれが誰かわかったみたいだ。

バンビ「そこ曲がってください!!!」

『ルート決まってんだよね～』

バンビ「あっちで踊りたいんですぅ!!!!」

拗ねたようにそういうバンビ。

「…アニとぶっさん…」

塀から飛び降りたぶっさんとアニが私たちが来た道を走っていた。

バンビ「やっぱ戻ってください!!!!ちょちょちょ、何してんだよ!」

遅く走っているトラックから飛び降りようとした私の腕を掴む。

「追いかけようかと…」

バンビ「バカなの!?動いてんですけどこの車!!!」

「…バカですみませんね」

東京の大学行ってる人に比べればそりゃあバカに決まってんじゃん

モー子「バーンビ!何してんの?」

楽しそうに笑うモー子が走ってきてバンビにそう問いかける。

そんなモー子にバンビは何も答えずただやっさいもっさいを踊り続けた。

モー子「やっさいもっさい!」

モー子も楽しそうにやっさいもっさいを口ずさむ。

…2人だけの空気作らないでくれますかね。

なんて口を挟めるわけがない。

モー子「バンビ!超かっこいい!ね、A!!」

急に視線が私の方に向いてつい体が跳ねる。

ﾁﾗりと見たバンビは私の答えを待っている様子だ。

「…うん、そうだね」

久しぶりに本音を言ったような感覚でくすぐったい。

ローズ「ちょ～かっこいい!バンビ!!」

ローズさんがそういってバンビに抱き付いて頬にキスをした。

そんなローズさんに満更でもなさそうな様子。

…飛び降りてやろうか。