かわいい幼馴染。 (ページ27)

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「…よし、できた!」

そういって嬉しそうな笑顔で俺の方を見てくるA。

和也「結構上出来なんじゃない?」

なんていうと、Aは余計嬉しそうに頬を綻ばせた。

和也「どっこいせっと」

Aが少し上で準備してくる、といったのでエプロンを外しソファーに寝転ぶ。

まさにぃからきていたlineには、"カズは何が食べたい?"なんていう文字。

和也:ハンバーグ

雅紀:言うと思った笑

和也:潤君は?

雅紀:カズに任せるって

和也「相変わらず優しいなぁ笑」

双子と言っても、やっぱり兄と弟みたいなのはあるわけで。

一番末っ子で、小さい頃は可愛かった潤君はAにとっても弟みたいなもの。

まぁ…本当に優しく育っちゃったわけですよ。

なんていうか…外国の坊ちゃんみたいな?

「和くーん、私のネクタイ知らない?」

俺の視界の隅に入る、ネクタイ。

和也「ここ」

「あ、ほんとだ。そろそろ行くよー」

そういってネクタイに手を伸ばすAの腕には…可愛らしいブレスレットがついていた。

和也「それつけてくんだ」

「へ?あぁ…うん」

送り主は…俺の犬、まさにぃ。

去年、初めてバイトをしたまさにぃからAへの誕生日プレゼントだ。

ちなみに俺は、おっしゃれなＴシャツを貰ったけどね。

「和君、髪の毛ぐしゃぐしゃ笑」

そういってAの白い手が俺の前髪に触れる。

和也「俺には?」

「…?」

Aの手を掴んで聞くと、Aは不思議そうに俺をただ見つめてくる。

和也「俺にはプレゼントないわけ?」

「いや、えっと…」

ないわけない。

分かり切った質問だけど…ちょっとした意地悪だ。

潤君には手作りケーキで、俺には絶対ゲームだろう。

いやゲームも嬉しいんだけどさ…無難じゃん?

なんていう…子供じみた意地悪。

Aの手を掴んでないもう片方の手をAの頭の後ろに回して、そっと顔と近づけると…ぎゅうっと目を瞑ったA。

和也「ばーか」

相変わらず…間抜けな顔。

和也「何?キスすると思った?」

にやにやとした表情で聞くと、顔を真っ赤にしたAは近くにあったクッションを俺の顔に押し付けてくる。

「和君のばか!意地悪!!」

ｷｯっと俺を睨んだAはドタバタと家を出て行った。

和也「…無防備すぎんですよ…」

だから……翔ちゃんにキスされるんでしょうが。