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借り物競争が始まる前…俺たちはある会話をした。
潤「うわぁ…お題えげつねぇ」
翔「毎回このお題で勝敗きまるんだよなぁ…」
智「今年、なんかひどくない?」
雅紀「去年もうちょっと穏やかだったよね」
和也「赤いペン、とか?」
翔「いや、大抵なんか叫んでください。みたいなやつだった」
雅紀「去年俺、やりたくない教科だったわ…」
あぁ、体育以外です。って答えたら、補習やらされたやつな笑
潤「あ、あのさ。お題のやつで…Aのこと選ぶのなしにしない?」
和也「そうだね。そしたら勝敗決まんないし」
カズのその言葉に皆が頷くと…ついに俺たちの番がきていた。
…そう、約束したはずだ。
和也「あいつ本気で蹴りやがった…」
翔「当たり前だ」
潤「俺も蹴りたい気分だ」
雅紀「蹴られて当然だよ」
智「…カズ、やる前に約束したでしょ?」
智君の怖い微笑みにカズの目がうろちょろと動く。
雅紀「ずるいよぉ。選んでよかったんだったら俺だって、選んだのに!!
はまっちゃんなんて選ばないで」
はまっちゃんとは、雅紀が連れて行った可愛い人。
あ、ちなみに男の先生ね。
プーさんみたいなのよ、プーさん。
和也「いやだって…」
翔「はぁ…まぁ確かにお題がお題だけど…」
"初恋の人"だなんてピンポイントなお題。
和也「Jが智さんと一緒に行っちゃうしさぁ」
智「え…お、俺初恋の人?」
和也「違いますよ、勘違いしないで」
潤「なんでちょっとドキドキしてんだよ笑」
智「ときめいた」
和也「ときめくな!きっもちわるい…。
他の女の子連れてったら、それこそ大問題になるから……普段から仲がいいA選んどけば、何事もないって思ったの」
関係のないそこら辺の女の子を選んだら、その女の子はもう学校生活を平和に暮らせなくなるだろう。
まぁ…イケメンの宿命ってやつ?
雅紀「カズちゃん頭がいい…」
和也「貴方とは違いますからね」
雅紀「おい!!!」
翔「まぁ…今回のはしょうがないってことかな…」
和也「翔ちゃん!!!」
嬉しそうなカズの顔を見たら…もう責められない。
智「…ねぇ、翔くん」
応援席に戻ってる途中に智君の方を向くと、智君は口をへの字に曲げていた。
智「…多分俺たち、カズに上手く丸め込まれたよね」
翔「…え、まじ」
智「まじ」
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作者名：ぽかぽか笑顔
| 作成日時：2018年1月13日 22時
