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翔「…なんであんな不機嫌なの?」
和也「体育祭」
雅紀「…なにに出ることになったの?」
和也「リレー」
和君の言葉にお気の毒に…という視線が向けられてきた。
そんな2人を睨むと、焦った様子で視線を外す。
潤「…2人は何に出るの?」
ｺﾄっと最後の一品のおかずを置いた潤君がきいた。
翔「なにって…え、逆にお前ら何に出るの？」
潤「いや…俺ら借り物だけど」
「逆にって…翔にぃたちは何にでるの?」
雅紀「借り物だよ」
和也「…そういうことか」
ﾎﾞｿりと左隣でそんなつぶやきが聞こえた。
和也「なんか変だと思ったんだよな〜…」
「?どういうこと?」
和也「いや、異様にクラスの奴らが俺に借り物出させるなぁって。
中学まではリレーのアンカーがどうのこうのって話だったのによ」
潤「確かに…俺もリレーでようかな、なんて言ったら友達に代わってほしいとか言われて借り物だ」
翔「なんかこの高校の伝統みたいな感じでなー、イケてるメンズ達は皆借り物やらされるっぽいよ」
和也「あー、なら俺やらされるわけだ」
…腐れ外道。
「さとにぃも借り物なの?」
智「んー?そうだよ」
潤君が作ってくれた芋の煮ものをパクパク食べてたさとにぃが笑いながら言う。
智「皆クラス違うし…多分対決するだろうね」
雅紀「皆違うっけ?」
翔「俺が赤で智君が青で雅紀が緑で和也が黄色で潤が紫じゃん」
翔にぃの言葉を簡単に言うと…
翔にぃがＡ組でさとにぃがＢ組でまさにぃがＣ組で和君がＤ組で潤君がＥ組ということ。
ちなみにこの学校は7クラスある。
智「Aは誰応援するの?」
「ん?そりゃあ和君だよ」
私の言葉に、悔しそうな人4人、嬉しそうな人1人。
翔「な、な、なんで!!」
「いやだって同じクラスじゃん」
雅紀「はー…なんだ、そんな理由かぁ」
潤「じゃあ、クラスとか関係なくだったら?」
「…翔にぃかなぁ」
翔「うっしゃああぁぁ!!」
和也「はぁ!なんでだよ!」
「…一度くらい優勝してほしいよ」
そう。翔にぃは可哀想なことになぜか一度も運動会や体育祭で優勝したことがない。
智「翔ちゃん一歩リードかぁ」
「なんのリード笑」
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作者名：ぽかぽか笑顔
| 作成日時：2018年1月13日 22時
