【名探偵コナン】江戸川君のその後のお話。

33 ページ33

快斗「どんな様子だ?」


コナン「んー?今眠ってるよ」


カーテンを開き名探偵の方を見ると、思ったよりも平常心で小説を読んでいた。


あの嬢ちゃんが深読みし過ぎたのか…


それとも……心の内を吐き出せるほどの中なのか…


快斗「お前はグラウンドに戻っとけ。
ほらあの…なんだっけ。莉菜と仲いい人。あのサッカー選手に無事ってこと伝えてくれ」


コナン「わーったよ。くれぐれも、変なことすんなよ」


快斗「お前なぁ…今は、生徒と先生なんだから」


コナン「…今…だけな」


その名探偵の言葉は…俺を疑ってるような声でもなくただ…


悲しそうに…俺の心に響く。



快斗「はぁ…やめてくれよ名探偵」


…俺の心はもうズタボロなんだから。


もう埋めることができない…大切な人を…失っているんだから。



ｻﾗりと前髪を触ると、ﾋﾟｸりとみなみの顔が顰められる。



快斗「…ぼけーっとしてると…名探偵…取られるぞ」


俺が怪盗なのにな。


快斗「…お前が泣く姿を見たくねぇよ」


あいつを想って


快斗「…言っただろ。…お前が行動しないと…真実を見ないと…俺がたくさんの人を傷つけてまで…お前を奪うって」


でも…少しでも今の俺を見て。



快斗「…生徒と先生。
…傷つけることしかねぇよ」



上村 みなみとして。

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す