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先生「ってことで…よし、光。説明してくれる?」
隣で頬杖をついて眠ってる光。
そんな光を見つけた先生は、トンっと頭を優しく叩いた後にこやかにそういった。
光「説明って…何を?」
「海村の事」
光「はぁ!?んなの莉菜が言えよ…」
先生「そうだな〜、光だけじゃ不安だし…」
「え、なんで!」
先生「ほらほら、2人とも立って」
光を睨むと、光は困ったように笑った。
「海村の事…って…」
まなか「りっちゃん、うろこ様の事は?」
「あの人は最後でいいでしょ。おまけ」
要「相変わらずひどい…笑」
光「んー……せんせー、やっぱいうことないっすよ」
先生「なんかあるだろ〜。例えば…海にいる珍しい魚の事とか」
光「それ、俺らから言う必要あるか…?」
「「あ!」」
ある。
そう思った時に漏れた声は、まさかのまなかも一緒だったみたい。
「海村…ってか海にはウミウシ、ってのがいるの知ってる?」
『あ、しってる〜』
『なにそれ?』
なんてバラバラな声。
チラっと美海ちゃんを見てみると…前に話したことを覚えているのか、少し面白そうという視線を送ってきた。
「普通のウミウシのお腹は緑色なんだけど…お腹が赤色のもいてね。
すっごく珍しいんだ」
『へ〜…』
『赤色だと何かあるの?』
「…緑は食べるようなんだけど…赤色はお話用なんだ」
そういってそっと…自分の胸に手を置く。
「…誰にも言えない気持ちとか秘密を話すとね教えてくれるの、この先の事。
口から黒い石を吐き出したら、その気持ちは間違っていて…綺麗な石を吐き出すと…その気持ちは宝石みたいに永遠に輝き続ける」
『え、なんか素敵〜』
『でも黒い石吐き出されたらいやだな…笑』
『莉菜さんは話したことあるの?』
「私は話したことはないかな。
あ、でも…ウミウシみたいなことは知ってるよ」
ことっていうか…人だけど…
「…私たち海村はウミウシだけど…皆は…自分らしく答えを出した方がいいと思うの。…だって…正しいも間違いもないのだから。自分の答えが決まった時、それは…なんだって正解だと思う」
光「…お前、意外とロマンチストだな」
呆れたような表情でそういった光にただ笑って返す。
…5年後の陸で私は…たくさん学んだんだから。
「あ、あとね。うろこ様っていう海神様の使い?がいるんだけど…その人に呪われるとね」
まなか「お魚!!つけられるんだよ!」
興奮したようにそういったまなか。
今になってはそれも大切な思い出だけどね笑
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響くカーテンコール(プロフ) - 切なくなったり、ドキドキしたり、みんなの思いが交差して交わらなかったのになんか、それぞれが思いを決めていいお話だったなって思いました!(語彙力がなくて上手く言えてない。)とにかく!めっちゃ良かったです! (2019年11月14日 16時) (レス) id: db0e908ae0 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 凄く面白かったです!!あと切ないところとかでもなんだか暖かくなるような所とか凄く泣けました!!あとこれで夢主ちゃんと要は、付き合ったでいいんですよね?続き楽しみにしていますね!! (2019年6月5日 22時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
5号 ミッキー - 泣けてきました! (2018年11月9日 9時) (レス) id: 55817b2568 (このIDを非表示/違反報告)
みおな - 夢主の気持ちがはっきりして読み手の私もスッキリしました!更新頑張ってください!完結することを応援しています! (2017年11月2日 3時) (レス) id: b259f86f96 (このIDを非表示/違反報告)
ぽかぽか笑顔(プロフ) - とうふさん» その作品8月以降更新されていないみたいで…返信はないです (2017年10月4日 20時) (レス) id: d0ae113321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凪のあすかららら | 作成日時:2017年1月30日 21時