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美海「今、私達、神様に会った!」
光「神様って…海上様の事かよ」
「ううん……うろこ様だよ」
要「うろこ様?眠ってないのかな…?」
光「あいつは、村の守り人だからな。眠らねぇだろ」
…ずっと1人で…
____ジャラジャラジャラ…
なにかが擦れるような…綺麗な音。
「聞こえた…」
要「え?」
「私も…聞こえる…」
綺麗だけど…誰かが…助けてって…叫んでるような音。
寂しさが混じった…
美海「ここはなに?」
「この辺は小学校の遊び場だったけど……こんなの見たことない」
色々な瓦礫が集まった…薄暗い場所。
「美海ちゃん」
海で暮らしてきた私達でさえ、不安なんだ。
ぎゅっと美海ちゃんの手を握ると…温かい。
先行く光と要の後をついていくと……暗い中徐々にはっきりと見えてきたのは…
要「これ…」
「おじょし様…」
今まで海に流されてきたのが…
美海「おじょし様の墓場…?」
ここにおじょし様が集まってるってことは…
美海「莉菜さん!!」
光「おい!」
下に泳いでいこうと思ったら、掴まれた手。
「まなかが!!!…ここに、絶対にまなかがいる!」
光の目を見てはっきりと告げると、私の手を引いて下にぐんぐんと泳いでいく光。
光「うわぁ!?」
「え、きゃぁ!?」
光が着地したとき、足場が悪かったのか、ずるずると滑っていく。
それにつられて私まで。
要「光!莉菜!大丈夫か!」
滑った時しりもちをついた状態だったから、そこまでひどくはない。
要「ほら」
差し出された手を大人しく握ると、ぐいっと引っ張られてぽすっと要の胸元に納まる。
「っ…!」
上を向いたとき、案の定顔が近くて…どんどん熱が顔に集まっていくのが分かった。
いや、顔だけじゃない。
要に握られた手も…。
「ありがと…」
そう小さく言って要から離れる。
前にあるのは…蜘蛛の巣みたいな膜を纏っている物体。
キラっと中心に光が集まった時見えたのは…
「まな…か…」
体を縮こませて、眠ってるまなか。
そんなまなかを見つめてうつろに光は前に歩き出した。
要「待て、光!紡が言ってただろ?眠ってる人間を、無理に起こしてはいけないって。
どんな影響があるか、誰にもわかってないって」
すぐ傍に…まなかが眠ってるのに…なにもできないの?
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ありさ(プロフ) - 紡と結ばれて欲しかったです。・°°・(>_<)・°°・。 (2017年7月19日 22時) (レス) id: e1e653cc6d (このIDを非表示/違反報告)
シャロ - ちさきバ−アジョンでの紡落ちを書いて欲しいです!例えば主人公がちさきの立場になるとか! (2017年2月5日 23時) (レス) id: f5b71c35a5 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 紡バージョンも作って欲しいです! (2017年1月24日 21時) (レス) id: 50ab402e3a (このIDを非表示/違反報告)
生ちゃん♪(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!!私も凪あすを見て要もいいし、紡もいいし、ってすっごく悩んでます。笑 (2017年1月21日 0時) (レス) id: d0ae113321 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 面白いです!私的に紡オチがいいです(´・ω・`) (2017年1月20日 23時) (レス) id: 50ab402e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凪のあすかららら | 作成日時:2017年1月9日 20時