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学校まで乗せてってもらうさゆちゃんと美海ちゃんと一緒に軽トラの後ろに乗る。

海に目を移すと…氷で一面固まっている。

あそこに……海村の皆が……

時々光でぼやける視界。

…エナが熱くなってるのかな…

上を見て太陽を見てみると……私を嘲笑うかのように…私達を照らしていた。

まなかが憧れてた…太陽…

狭山くんが連れて来てくれた場所はおしおおしの漁協。

『光だ。光、帰ってきてなぁ』

『相変わらずかわいいな、莉菜ちゃん』

「もう、褒めても何も出ないよ?」

嬉しそうにそう言ってくれたり、ほっぺたをつねったりしてくるおじさんたち。

『光が戻ってきたってことはよ、海の奴らも近いうちってことだよな?』

『ちげぇね。今ならきっと、あいつらとうめぇ酒が飲めるのによ…』

光「あーもう、朝っぱらから湿っぽいのはやめようぜ」

『あ、そうだ。お前のために用意してたんだ。開けてみろよ』

そう言っておじさんが見せてくれたのは…

「旗…」

光がお船引きの時に振っていた大きな旗。

『3年前か。橋脚のところに引っかかってんのが見つかってな』

チラっと光を見てみると…呆然と旗を見つめている。

ぎゅっと辛そうに旗を握りしめた光。

「光…」

光「あ、わりぃ…どうも…気持ちわりぃ…」

『あ、そうだな…まだ、目覚めたばっかだっていうのに…』

狭山「ごめんな、光、星野。
俺、なんか調子乗った」

光「いや、大丈夫。ちょっと休めば…」

「それに狭山くんがそれほど嬉しかったってことでしょ?
ふふ、嬉しいよ」

そう言って笑うと、照れくさそうに狭山くんは顔を赤くする。

「ついこないだまで、私達の事…」

皆から…悲しみや憐みの視線が送られてきた。

つい…こないだじゃないんだ。

「ふふ、なんだかついこないだのように思えるね」

そう言って笑って見せると、悲しそうに「そうだな…」って相槌を打つ光。

「私は、後ろでいいよ」

狭山「ほんとに大丈夫なのか?」

「うん。全然体調悪くないし…」

体調は…ね。

あかりさん家へ帰る道は…私達が学校から帰るときの道と少し同じ。

なのに…全然違うところに来たみたいだった。

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ありさ(プロフ) - 紡と結ばれて欲しかったです。・°°・(>_<)・°°・。 (2017年7月19日 22時) (レス) id: e1e653cc6d (このIDを非表示/違反報告)
シャロ - ちさきバ−アジョンでの紡落ちを書いて欲しいです!例えば主人公がちさきの立場になるとか! (2017年2月5日 23時) (レス) id: f5b71c35a5 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 紡バージョンも作って欲しいです! (2017年1月24日 21時) (レス) id: 50ab402e3a (このIDを非表示/違反報告)
生ちゃん♪(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!!私も凪あすを見て要もいいし、紡もいいし、ってすっごく悩んでます。笑 (2017年1月21日 0時) (レス) id: d0ae113321 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 面白いです!私的に紡オチがいいです(´・ω・`) (2017年1月20日 23時) (レス) id: 50ab402e3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凪のあすかららら | 作成日時:2017年1月9日 20時

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