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戻ると皆がカレーが入ってたお皿を片付けているところだった。
蘭「あ、莉菜ちゃん!お皿もう片付けちゃったけど…」
「…えぇ!?」
まだ半分も食べてないよ!
「もう、あれもこれも全部あのホームズばかのせいだ…」
その言葉に返事をするかのように、ぐぅっと小さくお腹が鳴る。
「はぁ…」
なんで私…こんなに悩んでるんだろ…
今日一日、良いことないよ…
「あ〜あ…」
トンっと頭を机にぶつけて伏せると、ちょんちょんと優しく頭を突かれた。
「?どうかした?」
歩美「宝探しゲーム!!始まるよ!」
「…たからさがしげーむ?」
歩美「あーーー!!!」
曲がり角から飛び出してきたのは、怖い表情をしたコナン。
歩美「コナン君みっけ―!!!」
光彦「もーう、どこ行ってたんですか!宝探しゲーム、始まっちゃいますよ?」
コナン「あ、あぁ…」
困ったような呆れたような表情でそう返事した。
ぼーっとただただ壁に寄りかかって下を見つめる。
歩美「もう。莉菜ちゃんも探してよー」
「探してる探してる」
そんな歩美ちゃんの声で意識が戻ってきて、きょろきょろとそのままの体制でただ周りを差が探してみると…なにやら小さい物体が。
「あ」
一つ手に取って見てみると、何やら可愛らしいあの夢の国のキャラクターのキーホルダー。
「あったよー」
光彦「やりましたね!これで三つ目ですよ!」
園子「ってことはー…あと2つね。
早く集めて、甲板にいこ!」
蘭「うん!」
チラっと蘭の視線が1人で探してるコナンへ向かう。
園子「らーん!こっち手伝って!」
ただ、そう叫んだ園子によってコナンに向けられた視線はすぐに外れた。
ぼーっとやっぱり変わらず、背を壁に預けてコナンを見つめてみる。
…今、あいつの頭の中にはこのXのことでいっぱいなんだろう。
もし、それがなくても…私なんかはちっぽけな思い。
さっきまで怒ってたことなんてどーせ…忘れてるに決まってる。
「なんて。私だって…そうなくせに」
新ちゃんに話しかけられたり…頼られたりすれば、そんな怒りすぐにだって消えてしまう。
消えた怒りが居た場所は…虚しさでいっぱいになるだけなんだけど。
怒ってた、なんて気にならないだけ。
どうでもいい。そんな認識だから。
急にコナンに近づいた…藤井さん。
あの人は多分…コナンを信頼している。
「私…なにがしたいんだろ」
最近…そんなのばっか。
ぎゅうっと強く握ったスカートには、しわが寄っていた。
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美紀 - コナン大好きなのでこの小説最高です (2018年4月29日 13時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
yuuyuu(プロフ) - 続きが楽しみです! (2017年3月25日 22時) (レス) id: 44d76fc590 (このIDを非表示/違反報告)
生ちゃん♪(プロフ) - スズムさん» 全部のお話にコメントありがとうございます!!!すごく、うれしいです涙本当に感謝です!!! (2017年3月19日 18時) (レス) id: d0ae113321 (このIDを非表示/違反報告)
スズム - いつもの謎解きに恋愛も入れて、アニメとか漫画のコナンみたいです!すごいし、羨ましいかぎりてます!続きまっています。 (2017年3月18日 21時) (レス) id: 1fd8b1a342 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 今までのシリーズ全て面白かったです。続き楽しみに待っています。 (2017年2月27日 18時) (レス) id: cef4b96871 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コナン専門ですっっす | 作成日時:2016年12月18日 17時