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柊「はいー、そのままそのまま」




黒板の方を向いて..カメラには背を向けた生徒の中に1人、先生が新聞を持ってカメラの方を向いている。



新聞の日付は今日。





「..なーんか、変に悪趣味な写真みたい」



柊「ただ証明するにはいいだろ?」



生徒が全員生きていることを証明するための写真。




新聞を持ってれば、撮ったのは紛れもない今日だと分かる。



「せんせ、今日のご飯なんですか?」





柊「カレー。そうだ、特別にAに選ばしてあげよう」



「..何を?」



柊「甘口、中辛、辛口どれがいい」



「甘口で」



少しびっくりしたように眉をあげる先生。



思わず首をかしげた。




柊「お前辛いの得意だろう」



「カレーは小さい頃から甘口じゃないとたべれないんだよね」



給食とかも少し辛かったし。




柊「そうか。じゃあ甘口でいいな」




「豪華ですね〜、夜ご飯」



柊「おにぎりかパンだったもんな。」




誰のせいだ。


一颯くんのせいだ。




そんな視線を送ると、先生は私の頭にぽんと手を置く。



柊「詫びにもう1つ」





「..ほんと!?」



柊「あぁ。魚住や小宮山に伝えといてくれ」



昨日の朝の喧嘩のことか..



「..ちょっと待って」




ローラー付きの椅子に座ってたので、机を押してそのまま先生から離れるように移動する。




柊「どうした?」




「やばい無理無理無理」




袖を嗅いでみるけど、所詮袖だ。


「..無臭..」




香水の匂いも、もうない。




柊「あぁ、安心しろ。
別に臭くないぞ」




「..泣きそう」




一颯くんって、たまにデリカシーないよね。



そりゃ、文香ちゃんが苦労するわけだ。





柊「A」




ん、と手を広げる一颯くんの表情は




「..一颯くんの馬鹿」




煽りそのものだ。



「その手には乗らないから!!」



べっ、と舌を出してそのまま準備室を出た。





甲斐「お前またあいつのとこ..」


「私隼人のことこれまでずーっと馬鹿にしてたけど、」



こいつ、単細胞すぎ。って





甲斐「あぁ?」



「..分かるわ。あれはむかつく」




甲斐「..何言ってんだ?」




哀れむその瞳も、さっきの顔に比べたら優しいもんだ。

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ikumina4(プロフ) - mori48360616さん» ああありがとうございます!! (2019年4月4日 0時) (レス) id: 9fb0864149 (このIDを非表示/違反報告)
mori48360616(プロフ) - 石川くんじゃなくて石倉くんですよ!いつも読ませて頂いてます! (2019年4月3日 2時) (レス) id: 907c0ca260 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとタメでごめんね (2019年3月19日 20時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽかぽか笑顔 | 作成日時:2019年3月17日 23時

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