58.彼女…？ ページ10
A｢…乃木ってさ、彼女いたことあるの？｣
ふと気になって聞いてみる。
乃木｢あー…あるっちゃあるけど…｣
あるんだ。まぁそうだろうな…モテない訳が無い…
A｢けど？｣
私は聞き返してから紅茶を口に含んだ。
乃木｢翌日には振られた｣
A｢んぐ…ん、げほっげほっ…｣
乃木｢俺別に何もしてないんだけどなー｣
ちょっと待て。
え、翌日には振られた？？ん？？聞き間違い？？
A｢…付き合って、その翌日には…？｣
乃木｢そ〜｣
平然な顔して言う乃木に、私はため息を吐いてしまった。
A｢絶対なんかしたでしょ｣
乃木｢え〜？俺心霊スポットに置き去りにしただけよ？｣
A｢いや結構なことしてんじゃん？！
その子のこと好きじゃなかったの？｣
乃木｢…やー、だって
A｢好きじゃないのによく付き合うねー…｣
私には到底無理。
というか、私は乃木じゃないと…やだ。
……え、乃木と付き合うには心霊スポットに置き去りにされなきゃいけないの…？
ま、まじで…？
A｢え、あの、｣
乃木｢んー？｣
…無理。付き合ってるのかも分からない相手に｢私もやらなきゃだめ？｣なんて聞くのは｢付き合ってるよね｣って言ってるのと一緒じゃん！！
違ってたらどうすんの、あの日だって好きとは言われてないし…私を助けるために仕方なくやったかもだし…
乃木｢A？｣
A｢な、なんでもない…｣
ばかばか、私のバカ！
乃木｢まぁでも
Aにはそんなことしねーけどな♡｣
A｢ふぇ…｣
乃木｢置き去りにはしねーけど、心スポ巡りはするから覚悟しとけよ〜？｣
え、え、今の、え…？そ、え、えぇ…！？
乃木｢A、なんか顔赤くない？｣
A｢きっ気のせい！！うん！！もう行くね？！｣
私は顔を見られないようにそそくさと玄関まで行った。
A｢行ってきます！！｣
乃木｢行ってらっしゃーい
……あ〜、これ、"どっち"だ…？｣
ーーー
乃木〜〜口調〜〜
ーーー
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作者名：霊来 | 作成日時：2023年8月2日 13時
