恋しました。【マホト】 (ページ35)

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episode 33 ページ35

シルクside

Aに呼ばれた

『シルク

私帰るね。

急用できちゃった。』

そう言って荷物を持ってる

こんな時間に？

「は！？

今から！？

もう10時だぜ！？」

俺はビックリして

思わず声がでかくなってしまった。

『うん笑

そんなに焦らないで

どうしても行かないといけないの』

そんなに大事なことかー

顔を伏せて考えた

一人で帰らすか？

俺らも帰って送るって言うのもありだな

よし！

そうしよ！

「わかった！

俺らも帰るわ！」

そう言うとAはびっくりした顔をして

『ううん、大丈夫だよ。

シルクたちは仲間家のみんなと話してる途中でしょ？』

俺はそこで引っかかった。

いつもなら「マホトくんたち」って言うはず

なのに

今は「仲間家のみんな」

どう考えてもおかしい

なんかあったのか？

俺の勘が当たっていればの話だけど

「大丈夫だって！

お前がひとりで帰る方がだめなの！」

そう言ったら

Aは俺に声を上げた

『もう…いいって言ってんじゃん！！

一人で帰るから！

だから！だから！

送ってもらわなくて平気！』

久しぶりにAのこんな声を聞いた。

初めはよく分からないかったが

だんだん良くわかってきて

俺は怒鳴り声を上げた

「あぁそうかよ！

人が親切にしてやってんのにそんな態度はねぇだろ！

もう勝手にしろよ！」

そういった後Aの顔を見る

目には涙

ごめん！と言おうとした時

『もう！いい！』

そう言って出ていってしまった。

俺は苛立ちで

舌打ちをした

冷静になってみれば

今の仲間家の雰囲気は最悪だ。