ひと口どーぞ月島君！3 (ページ7)

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「お願いしま～す。」

約束通り生き残った大会2日目。

徹と大地さんが主将同士挨拶をして、公式WU(ウォームアップ)が始まる。

会場は青城の応援と徹のファンの声が響き渡ってて、烏野は完全アウェー。

「声出せ！このコート、青葉城西しかいないみたいだぞー！」

菅さんが呼びかけたことで、呑まれそうになっていた雰囲気も少し落ち着いて、皆気合い十分にスパイクを打つ。

あ、蛍を除いて皆。

こんな時でも冷静ってある意味すごいなぁ。
飛雄とはまた違う落ち着きというか。

「何？」

「へっ、イヤ、何でも！？」

見てたのがバレて、蛍がこっちを見る。
急だったから咄嗟に思いっきり目を逸らしちゃった。

意識し出すと蛍の顔が見れない。
離れてたら大丈夫なんだけど、目が合わせられない。

「チッ！」

視線を逸らした先には徹がいて、めちゃくちゃ蛍のこと睨んでる。

大人気ないなぁ。
ちょっとは蛍を見習ってよ。

なんて、言ったら泣くと思う。

「そろそろ交替です！」

烏野のコート練習も残り数分。
ボールとかを片付けて、私はギャラリーに上がる準備をする。

「手加減しないからね。」

「敵は僕じゃなくて烏野ですよ。」

すれ違い様に蛍にケンカ売った徹は、冷静に正論で返されてご立腹。

だから蛍を見習いなって。

それでもコートに入った徹はさすが主将で、選手のこともよく見てる。

まだ見てたかったんだけど、WU終わったらすぐ始まっちゃうから、慌てて2階に上がった。