ひと口どーぞ月島君！3 (ページ17)

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「失礼しまーす。」

4組に入ったら、すぐに山口と目が合った。
話しかけようとしたら、その前に蛍を呼ばれる。

「ツッキー！小栗さん来てるよ。」

「あ、いや、蛍に用があったわけじゃなくて……。」

「何？」

最近4組に行ったらすぐ蛍を呼ばれる。
付き合ってることになってるんだから当たり前なのかもしれないけど、友達だっているのに。

気だるそうにやってきた蛍。

「4組でさ、部活入ってない人とかいる？」

「何、今さら勧誘してるの？」

「マネージャーなんだけどね。潔子さんも3年生だから。」

烏野が今以上に上を目指すなら、マネージャーだって最善を尽くして支えたい。

来年のことも考えれば、あと1人マネージャーが欲しい。

「僕なんかに聞いたって知り合い少ないし。日向にでも聞けば？そっちの方が早いデショ。」

想像通りのリアクション。

日向には潔子さんが聞きに行ってくれてるんだけど、やっぱり逆の方が良かったかな？

Aちゃんに頼まれたら月島は断れないんじゃない？

って潔子さんは言ってたけど、先輩の頼みの方が良かった気が……。

「そんなこと言わずにー！進学クラスの知り合いは日向とか私より蛍の方が多いかなと思って。」

蛍と付き合ってるせいでちょっと距離を置かれてるのか、私は進学クラスに友達が少ない。

「何で僕がそんな面倒くさいことしなきゃいけないの。」

全く取り合う気がなさそうな蛍。

「いいもん。山口に頼むから。」

初めから蛍が引き受けてくれるなんて思ってなかったし、山口をあてにしてきた。

「お、俺なんかでいいなら全然手伝うよ。」

「ありがとう！さすが山口だよー。」

蛍の顔を見ながらなぜか恐る恐る申し出てくれた山口。

「じゃあよろしくね！」

山口に手を振りながら4組を出る時、蛍がちょっと機嫌悪そうな顔してた。