伍拾壱 ページ3
昼食は先生方の奢りで出前を取っていたらしい。
和洋中、様々な料理が並んでいる。
「俺コレ！あとアレ！」
私がいない間にしょぼくれモードは終わったようだ。
「A、大丈夫？」
難しい顔をしていた私に、京治君が気を遣って和食を取ってきてくれた。
「うん、大丈夫だよ。ありがとう。」
「そっか。何かあったら言ってね。」
「何も無いよ。平気だから、心配しないで。」
そう言うけれど、蒼葉を傷つけられて平気な訳が無い。
先程から腹の中の怒りを抑えつつ、辺りに鬼の気配がないか探っていたのだ。
「兄貴！食べ比べしようぜー！」
「いや、腹の調子が悪いから遠慮しておこう！」
いつもの数割増しで目をギラつかせている杏寿郎様も同じだろう。
不自然に見えないように杏寿郎様の横へ行き、周りに聞こえない声で会話する。
「蒼葉はどんな状態だ？」
「すぐに手当てしましたが、暫くは飛べそうにありません。」
「犯人はやはり……。」
「はい。爪痕が鬼の物でした。帰ったら話を聞くつもりです。」
「今日はこんなに快晴なのだぞ？」
「考えたくはありませんが、日光を克服した鬼が居るのかもしれません。」
「そんな事があるのか？」
そうだ、杏寿郎様は禰豆子さんが日光を克服した事をご存知ない。
「炭治郎君の妹、禰豆子さんは、前世で太陽の下でも生きる事ができるようになりました。」
「よもや！」
突然大きな声を出した杏寿郎様に、数人がこちらを振り向く。
「何、何！？二人でミツダンしてんの！？」
両手に皿を抱えた木兎さんが近付いてくる。
どうやら話はここまでのようだ。
「合宿の感想を聞いていただけですよ。」
「うむ！皆素晴らしかった！」
「だろだろ！？俺最強ーッ！」
「木兎さん、終わりよければ全てよしって言いますけど、逆は台無しってことですよね。」
「逆？どういう意味だ赤葦！」
「……いえ、失礼しました。」
理解できないのは木兎さんだけのようで、全員木兎さんに哀れみの目を向ける。
「最後にしょぼくれなかったら今回の合宿は完璧だったのに。」
「木兎さんらしくて良いと思うよ。常にムラがあるのが当たり前の人なんだから。」
それに、木兎さんが最強で居られるのは京治君とチームメイトのおかげだ。
こんな空間で平和ボケするなという方が難しい。
「A？」
「私、ここが好きだな。」
「……うん、俺も。」
守らなければならないと思った。
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noel(プロフ) - みおさん» ありがとうございます！ゆっくりのペースですが完結まで頑張ります！ (2022年3月21日 19時) (
レス) id: 546d15b4fb (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - ずっと更新待ってます！！！！！！ (2022年2月28日 23時) (レス) @page22 id: 861da81337 (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - ゆきなさん» 不定期作品に付き合っていただいてありがとうございます！これからもよろしくお願いします^_^ (2020年7月19日 18時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年7月19日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - 苑歌さん» ありがとうございます^_^ 今後も頑張ります！！ (2020年7月19日 15時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：noel | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/noel_2/
作成日時：2020年7月19日 12時
