ひみつの紅一点。

浴衣の着方くらい... ページ38

廉side



夕方、寮に着き、305号室に向かう。





((ピンポーン






永「入るでー」






((ガチャッ




ドアを開けると床で寝ているAがいた。






こんなんやから岩橋に女としての自覚が足らんみたいなこと言われんねん...








永「はよ起きて！」







軽く体を揺するけど起きない。







A「...ん？ん...ん？」






寝ぼけすぎやろ。








永「浴衣持ってきたで！」








A「浴衣！！」







思いっきり起きた。効果あったみたいやな。







永「これ。お前の分。」







俺は紙袋に入れてきた小さい方の藍色の浴衣を渡した。








A「綺麗な色だね！」








永「サイズはまあまあ合ってると思う。」








Aは鼻歌を歌いながら浴衣を広げてる。






永「一回着てサイズ確認して、終わったらまた呼んでな？」







A「え？どこ行くの？帯とか1人じゃつけられないんだけど...」








絶対俺が男だってこと忘れとるやろ。てか自分が女だってことも忘れとると思うわ。








永「着替えくらい自分でしろや！！」








A「帯は難しいの！それ以外は出来るの！！ごめんね！！」








なんか、、、謝られた、、、←








永「...しゃーないから帯だけやで？」








A「廉ありがとおおおおお！！」







永「帯つける前まで俺部屋の外におるからつける時になったら呼んでな？」








A「おっけー！じゃあ頑張って着替えてくるねー」







((バタンッ









永「...俺も男って...わかってほしいんやけどな...」









一人、廊下で呟いた。

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