図書室の王子様 おうの。さんリク 小早川隆景の現パロ ページ25
日直の片付けを終わらせた私は、早足である場所に向かう。
私が毎日必ず行くところ。
放課後の、図書室。
「隆景！来たよ！！」
「やぁAさん。図書室ではお静かにね」
「あ、ごめん」
あはは、と頬を掻いた。
窓際で静かに本のページを捲る彼は、小早川隆景。
普段は一番離れたクラスにいる、図書室だけで会える男の子。
「ねー隆景、もうすぐ卒業式だね」
「そうですね。あっという間だ」
「二年生になったら同じクラスになれるかな？」
「あぁ、そうだと良いですね」
夕日に照らされた彼が、目を細めて笑った。
同い年の筈なのに、これだけで随分大人っぽく見えるんだなぁ。
「隆景、今日この後ちょっとだけ時間ある？」
「ありますよ？」
「じゃあさ、近くのクレープ屋さん寄ってかない？甲斐ちゃんがさ、新作が出たって言ってたから」
「いいですね。どんなクレープですか？」
「キャラメルソースのやつ…だったかな？」
「美味しそうだ」
隆景が本を閉じて立ち上がった。
あれ？
いつも本を読み終わるまで席は立たないのに。
「行きましょうか」
「え、でも本まだ読み途中じゃない。いいの？」
「今日くらい本より貴女を優先したいですし」
ドキッてした。
何？この人、こんなにステキなこと言ってくれるの？
期待してもいいの？
顔がどんどん熱くなって、慌てて頭をぶんぶん振った。
「…も〜！いつも優先してよ！」
「あはは…すみません」
嘘。
今日だけでも良い。
こんなに嬉しいことは無い。
すごく大雑把に言うと、今日このまま、幸せなまま、時間が止まってしまえば良いと思っている。
もし私の勘違いでも、こんな嬉しい言葉は他に聞いた事がない。
自分の胸だけがやたらとうるさかった。
「どうしたんですか？」
「あ、いや！行こうか…」
「…？はい…」
まだ恋人でもないけど。
ていうか、両想いかどうかも知らないけど。
今、私はこの上ないドキドキを味わっている。
彼はきっと王子様。
彼は図書館の王子様。
王子様。
どうか私を選んで。
私は、ずっと貴方を待ってるから。
「隆景」
「はい」
「…呼んでみただけ」
「あはは、何ですかそれ」
「何でもいーの！」
ルージュの伝言 加藤清正→←距離 青明寺 月斗さんリク 隆景
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ヒヨコダイル - 皆さん、ここへリクエストを書くと、私は気づくのにとっても時間がかかります。お手数ですが、短編集リクエストは一番新しいところへお願いします (2017年9月17日 22時) (
レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» 了解です (2017年9月16日 12時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
紅姫 - はい！ 助けに来てくれた場面でお願いします！ (2017年9月12日 19時) (レス) id: b0efbd718f (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» そろそろ小説がいっぱいなので５につくりますね (2017年9月10日 17時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» 承りました。「囚われていたら」っていうのは、武将が助けに来てくれた場面を書けばよろしいですか？ (2017年9月10日 17時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒヨコダイル | 作成日時：2016年10月9日 19時
