彼はお化けさん(２) 風魔小太郎 ※糖度高め ページ22
小太郎が女の子の首をレロレロする描写があります。
苦手な方は退却。
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小太郎の細められた目が私を見下ろす。
ゾクゾクと嫌なものを背中に感じ、それを悟られぬように小太郎に問いかけた。
「何を言ってるんだ？」
「そのままの意味よ。うぬは今、女を捨てているか？」
「ほとんど無いようなものだな。もう女の子が感じるような甘い恋や楽しさは忘れてしまった」
いつからだろう。
甘い恋も、着飾る楽しさも、忘れてしまった。
もう初恋の男の顔も思い出せない。
「昔はあったのか」
「たぶん。でももう本当に、忘れてしまった……」
「クク…ならば我が思い出させてやろう」
「は？」
そう言って小太郎は自らの髪を解き始めた。
全ての髪をまとめていた結い紐を外し、
一本一本、三つ編みを綻ばせ、解いて行く。
全てが解かれた時、一陣の風が吹いて小太郎の真紅の髪を弄んだ。
夜の青い月に照らされた赤…
言葉も出せず、その様に私は見とれていた。
ゆっくりと奴は私に近づき、私の目の前にしゃがみこんむ。
空のような、水のような色の目と目が合う。間も置かず、小太郎が私に近づいてきた。
私の肩に青白くて冷たい手が置かれた時、やっとこの状況がいかに危機的かに気が付いた。
「なっ、おい、小太郎ッ！」
一瞬遅れて抵抗したが遅すぎた。
奴を押しのけようと伸ばした腕は呆気なく掴まれ、奴は顔を私の首に埋めた。
首筋に鼻先を押し付けて、すん、と息を吸い込まれて背筋が震える。
小太郎の吐息がかかった次の瞬間。
「ひッ…！？」
一瞬何が起こったのかわからなかった。
目の前がチカチカして、やっと首を舐められたことに気付く。
「小太郎、やめろ、ぉ…！！」
首をすくめて抵抗すると、奴は私の後ろ髪を下に引っ張り強引に上を向かせた。
それによって、なす術も無く私は無防備に首を晒してしまう。
首元で低い笑い声が聞こえた後、頚動脈を小太郎の舌がなぞる。
手は水や氷のように冷たいのに、舌だけが、燃えるように熱い。
ヌルヌルと舌が動く度に体中に戦慄が走る。
怖かった。
どこか違う世界へ連れて行かれてしまう気がして。
ここで屈してしまったらこの魔に食べられてしまう気がして。
こんな遊びで人の首を舐めるような奴に魅せられてしまう気がして。
「嫌だ…」
認めたくない。
こんな奴に絆されていくなんて。
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ヒヨコダイル - 皆さん、ここへリクエストを書くと、私は気づくのにとっても時間がかかります。お手数ですが、短編集リクエストは一番新しいところへお願いします (2017年9月17日 22時) (
レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» 了解です (2017年9月16日 12時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
紅姫 - はい！ 助けに来てくれた場面でお願いします！ (2017年9月12日 19時) (レス) id: b0efbd718f (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» そろそろ小説がいっぱいなので５につくりますね (2017年9月10日 17時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 紅姫さん» 承りました。「囚われていたら」っていうのは、武将が助けに来てくれた場面を書けばよろしいですか？ (2017年9月10日 17時) (レス) id: 3e0b1caa50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒヨコダイル | 作成日時：2016年10月9日 19時
