43話 下野side ページ45
しばらくして吉良ちゃんの家についた。
やっぱ…いざ来ると少し緊張する。
貴 「どうぞ」
ていうか…吉良ちゃんなんか開き直ってないか?
覚悟を決めたというか…そんな感じがした。
下 「…お邪魔します」
貴 「リビングそっちだから。お茶入れてくる」
下 「う、うん。お構いなく…」
えっ?
俺がいる…。
リビングに入ると真っ先に俺のポスターが目に入った。
あれって…確か雑誌の付録かなんかで撮ったやつだよな…。
うわ、CDとかDVDとかめっちゃあるじゃん…。
下 「…」
本当に…俺のことが好きなんだ。
こんなのめっちゃ俺のこと大好きじゃん。
貴 「…何突っ立ってるの?座れば?」
吉良ちゃんはテーブルの上にお茶を置いた。
下 「吉良ちゃん、これって…」
貴 「…皆まで言うな」
下 「超嬉しい…」
貴 「…」
下 「…」
なんだか…すごく愛おしくなって抱きしめた。
貴 「満足、した?」
下 「何が?」
貴 「…わかったでしょ。本音」
下 「ていうか…逆に納得できない」
貴 「えっ?」
下 「俺のこと…見てるだけで満足なの?」
貴 「…」
下 「満足できないから…キスしたんでしょ?」
貴 「だったら…今日だけでいいから…私のにしてもいい?」
下 「…今日だけでいいの?」
貴 「うん。それで…もう諦めるから」
下 「何を諦めるの?」
貴 「だから、その…下野さんを好きでいること」
下 「そんな寂しいこと言うなよ。やっと知れたのに…」
貴 「…」
下 「ずっと…吉良ちゃんのじゃ駄目?」
貴 「だから…好きじゃないじゃん、私のこと」
下 「…これから好きにさせてみたらいいじゃん」
貴 「なんでそんなめんどくさいことしなきゃいけないの…」
下 「面倒?好きな人に好きになってもらうこと」
貴 「…自分が傷つくだけでしょ。可能性ないのに」
下 「あるかもよ?」
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作者名:和華 | 作成日時:2018年11月20日 3時