4話 下野side ページ5
ったくもう、本当に…どうしたらもっと普通に笑ってくれるのかな。
笑ってくれたら怖いって思われることもなくなるのに…。
これは、昔からずっと思ってる。
結構仕事も一緒にしてるけど、笑った顔なんて数回しか見たことない。
その数回もサラッと笑っただけだったし。
ちゃんと笑った顔…いつか見てみたいな。
下 「梶くん笑いすぎ…」
梶 「だって…ふふっ。下野さんくらいじゃない?冗談言うの」
下 「そう、かな?」
貴 「かもね」
下 「…そうなんだ」
諏 「下野は冗談言っても怒らなそうだもんね」
貴 「うん」
下 「受け入れたほうが楽なんで…」
梶 「そういうわりには吉良ちゃん相手だとムキになるよね」
下 「まぁ吉良ちゃんは別っていうか…なんか放っておけなくて…」
諏 「お、まさかの告白タイム?」
下 「そんなんじゃないですよ!誕生日一緒だからっていうのもありますけど…なんか妹みたいで」
貴 「下野さんの妹とかやだ」
下 「なんで!?」
わりと仲良い部類だと思ってるんだけど…違うのかな。
貴 「…なんでも」
下 「なんだよそれ…吉良ちゃん時々わけわかんないよ…」
梶 「わかってないのは下野さんのほうだと思うけどな〜」
…え?
下 「少なくとも声優界ではわりと知ってるほうだと思うけど…」
あれ…なんか吉良ちゃん怒ってる?
諏 「何か飲み物頼む?」
貴 「梅酒でお願いします」
諏 「すみませーん!」
下 「先輩使うなよ…」
諏 「いいのいいの。こういう時は男が頼むもんだし」
貴 「大人だ…」
諏 「やっぱレディは大事にしないと」
貴 「…」
梶 「吉良ちゃん女の子扱いされるのほんと弱いよね〜」
貴 「あんまり…ないから。そういうの」
諏 「可愛いよ、A」
貴 「うわー…」
梶 「ははっ、超照れてる。新鮮」
こんな顔…するんだ。
俺も今度やってみようかな。
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作者名:和華 | 作成日時:2018年11月20日 3時