13話 下野side ページ14
下 「…俺の家だけど」
貴 「…」
下 「吉良ちゃん寝ちゃったから…俺ん家のほうが近かったし…」
貴 「なんで…知ってるの?私の家」
下 「マネージャーに聞いた。てか武田心配してたよ?吉良ちゃん元気ないって」
貴 「えっ。あー…」
下 「…何かあった?」
…違う。本当は謝らなきゃいけないのになんでこんな話してるんだろう。
貴 「何かあったっていうか…肩痛くてイライラしてたんだと思う」
下 「え?肩?」
貴 「うん…ここ半年くらいずっと肩痛くて…薬とか整体とか行っても全然良くならなくて…」
なんだ、そんなことか…。
なんかもっと仕事のことで悩んでるのかと思ってた。拍子抜けしちゃった。
下 「ふっ、くく…ははっ…」
貴 「こっちは真剣なのに笑わないでよ。アフレコの時も体痛いし…何もしてなくても痛い時あるし」
下 「ごめっ…ふふ、今も痛むの?」
貴 「んー…今は平気」
下 「うーん…四十肩とかじゃなくて?」
貴 「わかんない。てか…なんで…」
下 「ん?」
貴 「近いよ…」
下 「…吉良ちゃん。さっきはからかったりしてごめんね」
貴 「えっ…」
下 「謝らなきゃって思ってたの」
貴 「…別に怒ってないし」
下 「怒ってたじゃん。俺のこと無視するし」
貴 「怒って…ない」
下 「じゃあなんで無視したの?嫌われたかと思ったんだけど…」
貴 「…」
何…なんでそんな困った顔するの?
下 「…言いたいことあるなら言ってよ」
貴 「別に…ないよ」
下 「なんだよ…仲良いと思ってたの俺だけだったってこと?」
貴 「たくさんいるうちの…1人でしかないでしょ」
下 「そんなことない。吉良ちゃんは特別。誕生日一緒だし」
貴 「…そんなので特別って言われても嬉しくない」
下 「マジでなんなの?それ。俺のこと嫌いじゃないならなんでそんな風に言うわけ?」
貴 「…頭足りないの?」
下 「は?」
流石の俺もその言葉にイラついた。
31人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:和華 | 作成日時:2018年11月20日 3時