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ディベルティー・ローズからの銃弾連射が何回も続き、イース・リヴェルタは、まともに前進もできない。
「そのくらいの実力かい?お嬢ちゃん」
ディベルティー・ローズは、挑発するかのように言う。
「でもあんた、まだ魔法を使っていないね。」
「ええ、そうですね。」
イース・リヴェルタは、余裕の表情だ。
矛を構える。
ディベルティー・ローズは、なおも銃を連射する。
イース・リヴェルタは、矛先をディベルティー・ローズに向けると、バリアを展開する。
銃弾は、バリアによっていとも簡単に跳ね返された。
そして、矛先に、バリアを展開しながら自分の魔力を集める。
大きな光の塊が、徐々に大きくなっていく。
「まさか…。」
ディベルティー・ローズの顔が固まる。
「ええ、私は、本来、接近戦向きではありません。」
やがて、光はそれ以上大きくならなくなった。
「私は、遠距離戦主戦のもの。」
光の弾を、発射する。
動けないディベルティー・ローズは、巨大な光の弾に徐々に飲み込まれていった。
ーーーーーーーー「勝負ありですね。」
イース・リヴェルタは、意識はあるが地面に倒れているディベルティー・ローズのもとに歩み寄る。
「…ふん、負けたか。」
ディベルティー・ローズは、つぶやくと、目線をイース・リヴェルタからそらした。
イース・リヴェルタは、相手が観念したとみて、その場を立ち去ろうとする。
ーーーーー突然、胸の痛さを覚えた。
考える暇もなく、咳込む。
最初はそれほどひどくはなかったが、時間が経つにつれ激しくなる。
「もらった!!!」
いつの間に起きたのか、イース・リヴェルタの後ろには、銃を何メートルも先から構えるディベルティー・ローズがいる。
「これであんたも終わりだな!!」
引き金をゆっくりと引く。
狙っているのは、まぎれもない、頭。
間違いなく、死んでしまうだろう。
しかし、今のイース・リヴェルタには、逃げることができない
バン!!!!
大きな銃声がする。
そっと、目を開ける。
痛くもない
血も流れていない
ーーーーーーー何も、起きなかった。
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作者名:N | 作成日時:2017年3月19日 23時