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「こんにちは。」
そう言ったミス・マナンティアレは、教会の片隅に椅子を並べて、待っていた。
なにやら、冷たく鋭い眼を持つ彼女は、女性二人を震撼させる。
「ご用件は?ミス・マナンティアレ。」
かろうじて、イース・リヴェルタが問いかける。
「…そうですね。」
一旦言葉を切る。
怪しげな間に、少年二人は、ただならぬものを感じた。
「力比べ…といきたくて。」
鋭い目が、ひかる。
刹那、ウィステリア・レインに、植物の蔦が襲いかかった。
不意打ちにもかかわらず、ウィステリア・レインは、冷静にそれを避ける。
「何の真似だ。」
思わず、ミス・マナンティアレを見る。
しかし、彼女は、蔦など出していなかった。
「不意打ちを避けるとは…。なかなかのものです。」
影から何かが出てくる。
それは、アイドルのようなフリル付きのスカート姿の女子だ。
「あらら、避けられちゃった。」
また誰かが出てくる。
「ねえ、まだやるの?もうやだよ…。」
なにやら気が弱そうな白いスカート姿の女子。
「これだけ、仲間がいるとはな…。」
とっさに、ウィステリア・レインは零をかばうように前に立つ。
「ウィステリア・レイン。あなたとは対決して見たいと思っていました。」
ニヤッと、彼女は笑う。
周りには、あと二人も敵がいるのだ。
ウィステリア・レイン一人では、魔力ゲージに多大な影響を及ぼす。
「コウ・クルスス!イース・リヴェルタ!残りの二人をお願いできるだろうか。」
二人からは、冷静な返事がくる。
「任せてください。」
「わかった。」
魔力は、圧倒的にコウ・クルススよりもイース・リヴェルタのほうが上だと感じていてわかる。
しかし、二人は強い。
ウィステリア・レインは、後ろを二人に任せると背後の防御を捨てて、前を向く。
ミス・マナンティアレは、余裕そうにパンをひとかじりする。
「さあ、決着の時です。ウィステリア・レイン。」
彼女は、ウィステリア・レインに突進していった。
ウィステリア・レインは、スラリとかわす。
そして、ミス・マナンティアレを蹴る。
彼女は、ギリギリでかわす。
しかし、後退していく。
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作者名:N | 作成日時:2017年3月19日 23時