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「大丈夫か、リヴェルタ。」
咳がおさまった頃、コウ・クルススはイース・リヴェルタに尋ねる。
しかし、その返事はない。
返事の代わりに、周りの松の木が、大きな音を立てて揺れる。
後ろを振り返る。
…真っ赤に染まった、道路がそこにはあった。
コウ・クルススは、何があったのか、瞬時に察した。
道路に横たわる、冷たい少女を目の当たりにする。
息はしていた。
コウ・クルススは、彼女を背負う。
まるで紙を背負ったかのようにその体は軽かった。
思えば、ここ数日はコウ・クルススの作った食事さえ取れていなかった。
気づいてはいた。
だが、彼女の対応を見て、勝手に大丈夫だと判断する自分もいた。
コウ・クルススは、自分を責めずにはいられなかった。
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作者名：N | 作成日時：2017年3月19日 23時
