無意識の甘さ�� ページ30
角度を変えて何度も唇を重ね合わせれば、Aが空気を求めるように唇を薄く開けた。
舌をさし入れようとしたら、胸を強く押される。
「もう、いいから！！」
危なく手を出す所だった。
短く息を吐いて彼女を解放する。別に手を出すのは簡単なのだが、今日は甘えてもらいたいので、手を出したら何にもならなくなる。
そりゃ彼女がシてって甘えてくるなら全力でするが。それを言われない限りはしない、はず……。
彼女が赤い顔を隠すようにソファーの肘掛に額をつけている。こっちにお尻を向けている、撫で……ない、落ち着け。
「お、お風呂入ってくる！！」
「ああ」
Aは真っ赤な顔をして立ち上がり、ずんずんと肩を揺らして部屋を出て行った。
数十分経って、パジャマに着替えたAが、リビングに戻ってきて、ドライヤーを俺に突き出す。
「か、乾かしてください！！」
「あ、ああ」
俺はどこでこんな可愛い生き物を拾ってきたんだ……。
ご丁寧に、頼みごとをする時だけは敬語になる恋人に、愛おしさしか湧いてこない。
髪の毛を乾かしてやりながら、くすりと笑みをこぼしていたら、Aがジトリとした目で睨んできた。
「な、なによ。何がおかしいのよ」
「君があまりに可愛いから」
一瞬目を見開き、かああ、と顔がみるみる赤くなっていく。
百面相を見ているようで面白い。
ちゃんと全て乾かし終えると、いつものようにAの髪はさらさらになった。
そっと彼女の髪をすくって、首筋にキスを落とす。
「う……」
「ん？ どうした？」
「な、何も……」
立ち上がりかけた俺の服の袖を掴み、慌ててその手を離す。
無理やり感があるし、恥ずかしがって、それでも精一杯甘えようとしているAが可愛すぎて理性が負けそうだ。
いかんいかん。
ドライヤーを片付けて戻ってくると、Aが真剣な顔で、またスマホを睨んでいた。
「おい、どうしたんだ？ 怖い顔して」
俺に気がついて、Aがショックそうな顔で言う。
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ルナ(プロフ) - こんにちは！とても面白くて一気に見入ってしまいました！ 下の方レスで続編がないのは残念ですが見返したら他のも読んで楽しみたいと思います！！ また、主様のお気持ちが変わったら続編、ぜひ書いて頂きたいです！ (2020年6月17日 12時) (
レス) id: 82be312cbf (このIDを非表示/違反報告)
長谷川信(プロフ) - 海星さん» そうだったんですね！いえいえ！返信頂けて嬉しかったです！！こんなに素敵な作品ですから、何回読んでも楽しめます！！味わいまくりますから泣かないでください！！！！十分すぎるほど幸せです！！！ (2020年5月1日 23時) (レス) id: 48d6a817f0 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 長谷川信さん» コメントありがとうございます。続編は一度連載していたのですが、納得のいく作品ではなかったので、途中で消してしまい、今はありません。せっかく読んでいただいのに、本当にすみません！泣 (2020年4月30日 15時) (レス) id: 49ba9a5e52 (このIDを非表示/違反報告)
長谷川信(プロフ) - はじめまして！もうあまりの素敵さに悶えてます！！！ごちそうさまです！！ちなみに続編とは何という題名なんでしょうか…見つけることができなくて… (2020年4月29日 16時) (レス) id: 48d6a817f0 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - ブーサンさん» ありがとうございます！！ 頑張ります！ (2018年4月13日 22時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2018年1月11日 23時
