チェリーブロッサム�� ページ23
「見てみて、秀一！ もう、こんなに桜がいっぱい！！」
今日は秀一とお花見ドライブデート。
久しぶりに秀一と二人きりでデートできて、私の心は弾んでいる。
東都の街を海沿いに走り、都会を駆け抜けてしまう頃には、あたりはすっかり田園風景で、海岸沿いにそって美しい桜並木が咲き誇っていた。
秀一が言うに、ここは海岸ドライブをしながら桜も楽しめる、一石二鳥の観光スポットらしい。
「今年は咲くのが早いな。まだ殆ど咲いていないんじゃないかと心配してたんだが……杞憂だったようだな」
ちらりとマスタングの窓から外を伺い、秀一が笑う。
「ねぇ次のサービスエリアに寄って少し休憩しない？ 景色も綺麗だし」
「ん？ そうだな」
私の提案に頷き、秀一は近くのサービスエリアで車を止めた。
まだ朝早い時間にも関わらず、家族連れや私達のような恋人同士、バスツアーなんかの人達もいて、エリア内はなかなかの賑わいである。
「うーん……やっぱここまでくると空気が澄んでて気持ちいいね。
なんか、春の甘い匂いがする……」
思いっきり手足を伸ばし、大きく息を吸い込めば、桜のふんわりとした甘い匂いが鼻の奥に忍び込んできた。
「日頃の疲れが吹っ飛ぶ感じだな。
……というか、美味そうな匂いってそっちのことか」
サービスエリアの店舗に並べられたお土産コーナーを物色している私に、呆れた声で秀一が言う。
「だってサービスエリアと言ったらご当地物を頂かなければ地元の方に失礼でしょう！」
さっそくエリア内であれこれ買い占め、ニコニコ抱えながら戻ってくると、
「それ……いま全部食べるのか？」
さっきよりも一段と呆れた声で秀一が目を細める。
「なによ、秀一、分けて欲しいの？ 今すぐ土下座してお願いしますって言えば考えてあげるわよ」
「俺は左の弁当がいいな。please darling」
「土下座は？」
言うと、顎をくいっと持ち上げられて何故かキスされた。
腰を引き寄せて、じっと私を覗き込む秀一。
目をそらしたら、今度は頭ごと前に向けられた。
「please darling」
「お、お、おっけ………」
周囲の人達の視線が痛い。
見ちゃいけません！！ という声が背後から聞こえた。
なにこれ泣きたい。
◇ ◇
チェリーブロッサム�□�←All You Have To Do Is Stay��
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ルナ(プロフ) - こんにちは！とても面白くて一気に見入ってしまいました！ 下の方レスで続編がないのは残念ですが見返したら他のも読んで楽しみたいと思います！！ また、主様のお気持ちが変わったら続編、ぜひ書いて頂きたいです！ (2020年6月17日 12時) (
レス) id: 82be312cbf (このIDを非表示/違反報告)
長谷川信(プロフ) - 海星さん» そうだったんですね！いえいえ！返信頂けて嬉しかったです！！こんなに素敵な作品ですから、何回読んでも楽しめます！！味わいまくりますから泣かないでください！！！！十分すぎるほど幸せです！！！ (2020年5月1日 23時) (レス) id: 48d6a817f0 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 長谷川信さん» コメントありがとうございます。続編は一度連載していたのですが、納得のいく作品ではなかったので、途中で消してしまい、今はありません。せっかく読んでいただいのに、本当にすみません！泣 (2020年4月30日 15時) (レス) id: 49ba9a5e52 (このIDを非表示/違反報告)
長谷川信(プロフ) - はじめまして！もうあまりの素敵さに悶えてます！！！ごちそうさまです！！ちなみに続編とは何という題名なんでしょうか…見つけることができなくて… (2020年4月29日 16時) (レス) id: 48d6a817f0 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - ブーサンさん» ありがとうございます！！ 頑張ります！ (2018年4月13日 22時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2018年1月11日 23時
