episode37 ページ38
「ど、どういうこと!!? 謎が解けたって!!?」
私が叫ぶと、にやりと意地悪な笑みを浮かべる赤井さん。
でた。ドSオーラの解放。
「お前が舞台裏で見たその人影とウエイトレスの女はおそらく同一人物だろう。犯人はそいつで間違いない」
「あ、でもね、赤井さん! その人、舞台裏に忍び込んだ時、オルゴールを守ってた警察官に仲間だと思われてたんだよ。
ってことはやっぱり変装してたってことだよね?」
「そうだろうな。でも女物の香水をしていたなら、犯人は女である可能性が高い。
どちらにしても、ウエイトレスに変装してホール内に忍び込んだあと、警報装置を誤作動させて会場にいた人間の注意を惹きつけ、その間にもう一度変装し直して、今度は舞台裏に忍び込んで、まんまとオルゴールの中のクスリをくすねたというわけだ」
「オルゴールの中のクスリ?」
赤井さんの言葉に、はっと気がつく。
そういえば犯人はオルゴールを手に取ったのに、オルゴール自体は盗まずに、その中から謎の袋を取り出していた。
まさか、あれは……
「それってもしかして、赤井さんがこの前話してたオルゴールの中に隠されてる麻薬のこと?」
「ああ。犯人の目的は初めからそのクスリの回収だったんだよ。
おそらく犯人は何らかの情報を得て、鈴木財閥に贈呈される予定のオルゴールは偽物であり、その中に麻薬が仕込まれていることを知った。
しかしまさか、ルーブル美術館に忍び込むわけにはいかない。
そこで、フランスから記念にオルゴールが贈呈された後、鈴木財閥が記念式典でオルゴールを披露する時期を見計らって、わざと偽の予告状を出した」
「偽の予告状?」
「怪盗キッドが、『瑠璃城の姫君』を頂戴する、という予告状だ」
「なんでわざわざそんなことするの? そんなことしたら、警備が厳しくなっちゃうじゃない」
私の反論に、悪戯な笑みを浮かべる赤井さん。
「今回のトリックのミソはそこさ。
たとえ予告状を送らなかったとしても、次郎吉氏はオルゴールを守るよう、警備員を配備しただろう。
まさか高級美術品を防犯対策もせず、披露するわけがないからな。
とすると、ここで問題だ。
今、怪盗キッドの予告状は鈴木財閥に送られて来ていない。そんな中で、パーティの最中に別室で警報が鳴ったら、Aならどう対処する?」
「そ、それは……んー……係りの人に頼んで状況を確認してもらうかな?」
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みー - もうすごくすごくこのお話大好きです、!!赤井さんの色々な一面これからも楽しみにしてます! (2021年8月31日 19時) (レス) id: fa7939d4a9 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 少し気になったのですが、設定のところ、工藤新一の子供化であって少子化はしてませんよ! (2020年7月27日 8時) (レス) id: 614ab4a9c9 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ44げげ『け』の鬼太郎ではなくげげ『げ』ですよ。もうなんか細かくてすみません…;;ーд#間違っていたらすみません。 失礼しました (2018年10月8日 17時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ2しんぱいせんではなくしゅうぱいせんでは…??何かのネタだったり、違っていたらすみません。 失礼しました。 (2018年10月8日 15時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 酒焼けさん» う、嬉しい…… ありがとうございます! (2018年3月28日 9時) (レス) id: 06439ad7a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海星 | 作成日時:2018年3月17日 0時