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「じゃあまた機会があれば……」
本当は結構教えてほしかったけど、弟と赤井さんの助言を思い出し、軽く受け流しておく。
俺は大根をスーパーのカゴに入れ、安室さんに「そ、それでは〜」と一礼して歩きだした。
しかしなぜか隣を歩く安室さん。あれ？ おかしいぞ……？
「今日の夕飯の買い出しですか？」
「まあそうです……よく分りましたね」
俺は安室さんとさりげなく距離を離す。
しかし気がついたら、肩と肩が触れるくらいまで、また安室さんが近寄っている………なんかの黒魔術かよ。
「Aさんはいい旦那さんになりそうですね！」
「そ、そうすかね……」
「だって家事もできるし、優しいし」
「いやあ、そんな」
「イケメンですし」
「……………っ」
俺は軽く咳払いする。横目で安室さんを睨んだが、綺麗な微笑みが邪魔をする。
くっ……この笑顔を向けられて、正気を保ったままの俺、すごくない？
へたしたら、村一個くらい消滅するレベルの破壊力だぞ……。
「顔、赤いですよ」
「……どうも。放っておいてください」
「言われ慣れてないって本当なんですね。かわいいな」
それどういう意味なんだよ！！！ そういえば赤井さんもそんなこと言ってたよな……。なんなんだこの人たち。
最近って、男に可愛いって言うのがブームなのか？
「………可愛くないです」
俺は顔をしかめ、赤くなった顔を必死で誤魔化す。
赤くなっているのは俺が男好きとかではなくて、主に安室さんの顔面のせいだ。
ほんとに綺麗な顔してんだもん。
「安室さんは買い出しですか？ それにしてはカゴも持ってないですけど」
俺は安室さんをジロジロ眺めた。「胡散臭いと思ってるからな」と暗にアピールしておく。
「ええちょっと…連れのタバコを買いに来て…。そしたらAさんを見つけたものですから」
「連れ？ 仕事の方ですか？」
「まあ、、」
安室さんはにっこり微笑んだ。それ以上は踏み込んでくれるな、という威圧を感じて、俺は黙り込む。
レジに並ぶと安室さんも後ろに並んだ。
会計をすませ、二人で店を出ると、少し離れたところに一台だけ車が道に止まっている。
白いピカピカに磨かれた高級車＿＿＿＿＿マツダのRX-7、か。
その助手席に誰かが座っている。窓がわずかに開いていたので、顔が少し見えた。
「あ」
その顔を見た瞬間、俺は驚愕に目を見開き、荷物を道にばら撒いていた。
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サヤ(プロフ) - 読み始めたばかりですが、面白いです！ でも気になるのが原作では38だったので主人公の年齢と釣り合ってないのが気になります……。 (2020年6月11日 10時) (
レス) id: d5b4d3cb80 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - RE MIさん» わわわ！！ 耐えられないくらい嬉しいです！！ ありがとうございます！！ (2019年10月18日 0時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
RE MI(プロフ) - 耐えられないくらいこの小説すきぃ (2019年10月17日 23時) (レス) id: d7e1eef818 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 明里香さん» 毎度毎度すみません！ お恥ずかしい……いつもコメントありがとうございます！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「彼女と一瞬なんです」ではなく、「彼女と一緒なんです」です。 (2019年10月17日 19時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年10月10日 22時
