another chapter_____5 ページ36
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ぼくがつぎにめざめたとき、ぼくはホテルような大きなへやのソファによこたわっていました。
てんじょうに、ピカピカひかるシャンデリアがゆれています。
そろそろとおきあがると、めのまえのキッチンでせのたかいおとこの人が、なべをかきまわしています。たくましいからだつきで、あまりりょうりをしそうなふんいきでは、ありません。
手に本をもって、なにやらよみながらりょうりしているようです。
ぼくはおとこの人にばれないように、そっと立ち上がったつもりでしたが、ぱさりとおちた毛布の音でか、おとこの人はくるりと振り向きました。
ぱち、と目が合います。
ごくりとのどがなりました。
くせっけの黒かみと、するどい目つきの人です。かおはおどろくほどととのっていて、少しがいこくの血がながれているようです。
ほそめられたエメラルドグリーンのひとみが、はっとするほどうつくしく、ほうせきみたいでした。
「おい、A、こけないように気をつけろよ」
びくりと肩が震えました。
A……？ どこかできいたことのある名前です。
ぼくは目をそらし、おとこの人からのがれるようにへやを出ました。はいごから、ふたたび「A？」と呼ぶ声がきこえます。
ちがう。ちがうのに。
ぼくの名前は、ヒカル。
Aなんて、まるっきり別人です。
ぼくはろうかを出てすぐのところにあった、手近なドアノブをつかんでひっぱります。
どうやらトイレのようでしたので、ぼくはさいわいとばかりに入り込み、かぎをしめてしまいます。
おとこの人がドアの前にやってくるけはいがしました。
「おい、大丈夫か？ 気分でも悪いのか？」
「………だいじょうぶ、だから。きにしないで」
ぼくは、なんとかそんなこたえをかえしました。しばしのちんもくのあと、何かあったらすぐに呼べよ、とだけ言いのこして、おとこの人が立ちさるけはいがしました。
ふっとためいきをついて、そろそろとトイレを出て、ぼくはれいの"きろく"のことを思いだしました。
このふしぎなげんしょうがおきるようになってから、ぼくがかかさずつけている、あの"きろく"です。そのなかに、なにかヒントがあるかもしれません。
見知らぬやしきのはずたったのに、ぼくはなぜか、そのきろくがどこにあるのかしっていました。
ろうかをまっすぐつきすすみ、おもたい木のとびらをあけました。
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海星(プロフ) - カラ松ガールさん» ありがとうございますっ…！ めちゃくちゃ嬉しいです！！ 頑張ります！ (2019年10月31日 7時) (
レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - 前回からここまで一気読みしました！神ってました！大好きです！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 74話に誤字がありました。「有紀子」ではなく、「有希子」です。 (2019年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 架印�靴気�» わわわ！ ほんとですね！ お恥ずかしい…ご指摘ありがとうございますっ！ (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 66話：「このタケシード姿、なかなかいいな」の所…。“タキシード”が“タケシード”になってますよ。 (2019年10月26日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年10月18日 9時
