検索窓
今日:124 hit、昨日:595 hit、合計:1,281,310 hit

4 ページ5

零さんはしょっちゅう、キスしたがる。

始終私に触れてくるし、抱きしめて離してくれないし。

今だって、園子ちゃんとの電話中だっていうのに、零さんはいきなり後ろから私をぎゅっと抱きしめた。


お風呂上がりの零さんの体温は、少し熱い。

冷房の効いた部屋で、冷えたソファとの温度差が、なんだかくすぐったい。


『今度、鈴木財閥の歓迎会のパーティがあるのよ! 蘭たちも来るから、Aさんも来るでしょ?』

「もちろん、ぜひぜひ!」


パーティなんて行ったことないもん。
絶対行きたい。

りょうかーい、と電話の向こうで笑う園子ちゃんの声。


『安室さんはどうするー? 来る?』

「えー、えっと……安室さん、は……』


背後を振り返って、零さんに予定を聞こうと思ったら、零さんが突如、私の耳たぶを甘噛みした。


「ひゃあっ……!!?」

『え? ちょ、どうしたの? 大丈夫?』

「あ、ご、ごめん……大丈夫大丈夫。ちょっと虫が…』


何やってんの零さん!!!

横目でギロリと睨んだが、零さんはどこ吹く風だ。

そのまま、ふにふにと唇で私の耳たぶを弄ぶ。

ダメだってばぁ、耳は弱いのに……。

零さんを押しのけようとしたが、私程度の力で零さんに敵うはずもない。


『じゃあ一応、安室さんの分もチケット取っとくわね。べつにキャンセルしてもいいから』

「あ、ありがと……」


それどころか、零さんの褐色の手が、今度は太ももをさわさわと撫で始めた。

「ちょ、こら!!!」

『え? なに?』

「え、えへへ……な、何でもない…」


零さんのバカー!!!
電話終わったらお説教だからな!!!


『なによ、さっきから。なんかおかしいよ、Aさん』

「き、気にしないで。ちょっと飼い犬が遊んでくれって戯れてくるの」

『Aさんって、犬飼ってるの?』

「そ、そうだよっ……んっ」

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1194 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2951人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

mei(プロフ) - 素敵すぎる…!!!胸キュンしすぎて苦しい状況に陥っています。どうしましょう。 (2022年5月5日 3時) (レス) @page46 id: b5f626851a (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 甘々零さん、ごちそうさまです。私もそんなふうに思われたい! (2022年4月21日 17時) (レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
belle(プロフ) - この作品を何度読み返したことか…海星さんの書く零さん好きすぎます。また書いていただけませんか?是非読みたいです (2022年4月21日 0時) (レス) @page46 id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - はあああああ番外編最高かよおおおおおおお甘々じゃねえかよおおお最高ありがとうございます (2021年1月11日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンして一気に読んでしまいました!景光と零と夢主が夢の中で3人で会話してるの見たいです!更新待ってます! (2020年3月19日 19時) (レス) id: 2a4d2a700d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:海星 | 作成日時:2018年6月15日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。