23 ページ24
「か、かわいい……」
思わず抱きしめたくなるくらいに、可愛い。
それからはっと気がついた。
この子、零さんにそっくり。
肌の色は白だけど。でもこの大きくて綺麗な青い瞳。間違いなく零さんだ。
ベビーな零さんを発見。天使。
「なんか安室さんに似てない？」
園子ちゃん達も、興味津々って顔で覗き込んでくる。
「私もそう思った！」
蘭ちゃんも横から頷く。
「迷子みたいだなら、親御さん探してくるね。行こうか、ぼく？」
「ん」
私が手を差し出すより先に、その子が柔らかくて小さい手を、私の手の中に滑り込ませる。
「お名前なんて言うの？」
「レイ」
「れい！！！！？？？」
「うん」
う、うそぉ……こんな偶然ってあるのかなぁ。
すごすぎる。
私は横をテクテク歩くレイくんを見つめ、一人ため息をついた。
レイくん天使かよ、可愛いすぎる。
「レイ君はハーフなの？」
「うん。パパが、あめりか人」
「そうなんだぁ」
「ねえ、おねえさん。おなまえ、おしえて」
レイくんが、ふいに立ち止まって私を見上げだ。
「私？ 私はA。よろしくね」
「A………かわいいなまえ」
「ほ、ほんと！？ 嬉しい……」
「うん。それにAもかわいい」
「へっ？」
レイくんの突然の可愛い発言に、私の思考回路が停止する。
「え、えっと……」
「おねえさん、めがみさま、なの？」
今度は女神様発言きた。
なにこの子。やばい。この歳で女神様発言はやばい。
「いや、あの、えっと……」
「パパがゆってたの。このよには、いちばん、きれいな人がいてね。その人が、めがみさまなんだって。ねえ、おねえさん、すごくきれいだもん。めがみさまなんでしょ？」
えー、神様仏様。
これはあれですか、私に誘拐犯になれという思し召しですか。
私の目を覗き込むレイくん。
天使以外の何物でもない。
お嫁にもらってください、レイくん。
「わ、私は女神様じゃないよ……」
「じゃあお姫さま？」
「んんんんん！！！！ そ、それも違うかなぁ……」
ふぅん、と納得いかなそうなレイくん。
その時背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。
「何やってるんですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2935人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mei(プロフ) - 素敵すぎる…!!!胸キュンしすぎて苦しい状況に陥っています。どうしましょう。 (2022年5月5日 3時) (
レス) @page46 id: b5f626851a (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 甘々零さん、ごちそうさまです。私もそんなふうに思われたい! (2022年4月21日 17時) (レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
belle(プロフ) - この作品を何度読み返したことか…海星さんの書く零さん好きすぎます。また書いていただけませんか？是非読みたいです (2022年4月21日 0時) (レス) @page46 id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - はあああああ番外編最高かよおおおおおおお甘々じゃねえかよおおお最高ありがとうございます (2021年1月11日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンして一気に読んでしまいました！景光と零と夢主が夢の中で３人で会話してるの見たいです！更新待ってます！ (2020年3月19日 19時) (レス) id: 2a4d2a700d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海星
| 作成日時：2018年6月15日 16時
