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「あれ、零さん？」
スーパーで夕食を買った帰り。
見覚えのある白い車の中で、零さんらしき男の人と、金髪の女の人が何やら喋っているのを見かけて、私はパタ、と足をとめた。
女の人は助手席に座っていて、この距離からでも分かるくらいに綺麗な人だった。
どこかで見たことあるような……誰だっけ？
零さんも金髪て、ブルーの瞳という日本人離れした外見なので、どこからどうみても外国人の超弩級スーパー美男美女カップルにしか見えなかった。
誰だったんだろ……？ だめだ、思い出せそうにない。
でもチラッと見たこと、ある顔なんだよなぁ。
私は数週間前に嗅いだ、零さんの香水の匂いを思い出した。
あの香水の人、だろうか？
だったら、何となく納得できる。だってあんな感じのキツい香水をつけてそうな人だから。
仕事だから仕方ない。仕事だから。
私は見なかったことにして、くるりと踵を返し、マンションまで少し遠回りして帰ることにした。
零さん、笑ってたな……何の話をしてたんだろ？
ぼうっと歩いていたら、前を歩いていた人にどん、と思いっきりぶつかった。
大きな背中にぶつかって、勢いよく倒れて尻餅をついた。
「すみません、大丈夫ですか……おや、Aさん？」
聞き覚えのある声に、はっとして顔を上げた。
「あ、お、沖矢さん」
淡い紺色のタートルネックを着た沖矢さんが、私に手を差し伸べている。
ありがたくその手を握って、私は立ち上がった。
「お買い物ですか？」
「そうなんです。今日はシチューにしようかなって」
「そうでしたか。この前の肉じゃがはどうでしたか？ 上手くいきましたかね」
「もうちょっと煮込んだ方がいいって……」
「おや、そうでしたか……それは残念でしたね…では今日もよければシチューの作り方、お教えしましょうか？」
「いいんですか！？ ぜひぜひ！」
今日こそ美味しいシチューを作って、零さんを唸らせてやるんだから。
沖矢さんの親切な提案を受けて、私は工藤邸にやって来た。
「シチューも煮込み料理ですからね。今回は煮込みすぎるくらいでいきましょう」
「そうですね」
私が息巻くと、沖矢さんが優しく頷いた。
「安室さんとはどうですか？ 順調ですか？」
沖矢さんが野菜の皮を剥きながら、私に喋りかける。
私の脳裏にチラリと先程の光景が浮かんで来た。
「……順調ですよ」
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mei(プロフ) - 素敵すぎる…!!!胸キュンしすぎて苦しい状況に陥っています。どうしましょう。 (2022年5月5日 3時) (
レス) @page46 id: b5f626851a (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 甘々零さん、ごちそうさまです。私もそんなふうに思われたい! (2022年4月21日 17時) (レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
belle(プロフ) - この作品を何度読み返したことか…海星さんの書く零さん好きすぎます。また書いていただけませんか？是非読みたいです (2022年4月21日 0時) (レス) @page46 id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - はあああああ番外編最高かよおおおおおおお甘々じゃねえかよおおお最高ありがとうございます (2021年1月11日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンして一気に読んでしまいました！景光と零と夢主が夢の中で３人で会話してるの見たいです！更新待ってます！ (2020年3月19日 19時) (レス) id: 2a4d2a700d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2018年6月15日 16時
