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「人質の命が第一だ。皆んな心してかかってくれ」


目暮警部の声に、刑事たちがうなずく。

そのとき、俺の携帯がわずかに振動した。画面を見ると風見だ。拳銃を届けに来たのだろう。

俺はこっそり会議室を抜け出し、非常階段の前で佇んでいる風見から拳銃を受け取った。


「すまんな。助かった」

「何があったんです?……まさか、本当に発砲するつもりじゃありませんよね」

「当たり前だろ。護身用だ。ちょっと立て篭もり時間があってな」

「立て篭もり?」

「ああ……いま、やっと警視庁のおでましだ。お前、奴らに混ざって犯人の確保に協力してくれるか?」

「……私に拒否権はないですからね。分かりましたよ」

「頼んだ」

「降谷さん」


会議室に戻ろうとした俺を風見が引き止める。


「お願いですから、無茶をしないでくださいよ」

「……分かっている」


俺だってしたくてしてるわけじゃないさ。

でも仕方ないだろ。


もしもAに危険が迫ることがあれば__________その時は。


俺は多分、迷わずこの拳銃を撃つだろう。

沖矢にああ諭されたとしても、やはり俺は_______


Aを守るためなら、なんだってする。


たとえ、ときとして、悪になったとしても。








刻一刻と身代金の受け渡し時刻は近づいてくる。
ボイラー室のドアの前には、大量の警官が突撃の体制をとり、拳銃を片手に身構えていた。

俺とコナン君と沖矢は、警察官に勘付かれないように、階段の踊り場の奥から、それを眺めていた。


あのドアの向こうにAがいるのか。

今すぐ助けてやりたい。そんな焦れる気持ちを押し殺し、時計を睨む。あと、2分____________


「そろそろだ」

額に汗が流れる。

あと、1分______________50秒、40秒、30、20、10、9 8 7 6 5 4 3 2 1


0


息を飲む。

心臓が破裂するくらいに高鳴る。


一瞬の間を置いて、ボイラー室のドアが勢いよく空いた。

警官が一斉に発砲態勢をとる。


「うつな!! うつんじゃねえ!!!」


はっと息を飲む。
ボイラー室から出てきた男二人組は、Aとそして子供を二人羽交い締めにしていた。
男たちの手には拳銃が握られており、人質たちの頭に銃口が食い込んでいる。


「これじゃあ近づけねえっ」

「いや、まだ策はある。コナン君、犯人のうちのどちらかのピストルを叩き落とすことはできますか?」

沖矢の言葉に、ひらめいたというように頷くコナン君。


「では左の犯人をお願いします。僕は右を」

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mei(プロフ) - 素敵すぎる…!!!胸キュンしすぎて苦しい状況に陥っています。どうしましょう。 (2022年5月5日 3時) (レス) @page46 id: b5f626851a (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 甘々零さん、ごちそうさまです。私もそんなふうに思われたい! (2022年4月21日 17時) (レス) @page46 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
belle(プロフ) - この作品を何度読み返したことか…海星さんの書く零さん好きすぎます。また書いていただけませんか?是非読みたいです (2022年4月21日 0時) (レス) @page46 id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - はあああああ番外編最高かよおおおおおおお甘々じゃねえかよおおお最高ありがとうございます (2021年1月11日 15時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンして一気に読んでしまいました!景光と零と夢主が夢の中で3人で会話してるの見たいです!更新待ってます! (2020年3月19日 19時) (レス) id: 2a4d2a700d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海星 | 作成日時:2018年6月15日 16時

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