ジャックザリッパー編23 ページ23
そう言うと、いきなり膝をついて、私に男の人は謝罪した。
「ちょ、ちょっと顔をあげてください」
「あいつ、思い込むと融通が効かないところがあって……でも、本当はすごくいい子で……襲われた貴女に、こんなこと言うべきじゃないって分かってるんですけど……。
お願いです。ルミのこと、許してやってくれませんか」
泣きそうな顔で、必死に頼む恋人の青年に、私も泣きそうになった。
「も、もちろんです。怪我もしてませんし、初めからそうするつもりでした。
だから、顔を上げてください」
そろそろと顔を上げる男の子。
その時、取調室のドアが開いて、青白い顔をしたルミと高木刑事が出てきた。
「ルミ！！！」
男の子が叫ぶ。
その声に目を丸くし、ぽかんとするルミ。
「何やってんだよ、バカ……！！！ こんなことで人生棒に振ってどうするつもりなんだ……！！！ バカだろ、お前。本当に……バカだよ」
「た、タカアキ君……」
「だから俺にしとけって言ったろっ……お前のこと一番分かってるのは、俺なんだからなっ……お前のことを幸せにできるのもっ……」
泣きそうになりながら、タカアキ君がルミをぎゅっと抱きしめた。
その瞬間、ルミがわっと泣き出す。
「ご、ごめんなさい……ごめんなさい」
何度もごめんなさい、と繰り返すルミに、高木刑事がため息をついて言った。
「今回はまぁ……怪我もなかったし、未遂だから厳重注意ってことで。もうこんなことしちゃダメだよ」
ルミがこくこくと頷いた。
泣き崩れているルミの肩を抱きかかえるようにして、タカアキ君が歩き出す。
私の横をすれ違う時、ルミがかすかに顔を上げて私を見た。
「本当に……ごめんなさい」
私はニッコリ笑う。
「もういいですよ。そのかわり、またぜひポアロに来てください。お待ちしてますから」
ルミがかすかに頷いた。
「そういえば、タカアキさんはどうしてルミさんが逮捕されたって知ってたの？」
コナン君が、タカアキ君にこそっと耳打ちした。
ああ……とタカアキ君が目を細める。
「アムロさん……だったかな？ 探偵の人から連絡が来たんだよ。ルミのこと気にかけてやってくれ、ってさ。
俺もルミの様子がおかしいのには気がついてたから、こっそり見張ってたんだ。そしたら今日、たまたまルミが警察署に入ってくところを見たってわけだよ」
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ん - え、え、、突き落とされて刺されそうになったのに許す意味が分からない…周りのみんな甘ちゃん過ぎる… (2022年6月11日 4時) (
レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが気になって読んじゃいました。よろしくお願いします。 (2019年2月7日 9時) (レス) id: 16ee8f1076 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - salomeさん» ハマっていただけて、本当に嬉しいです……！ 更新頑張れます！ ありがとうございます！ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
salome - いつも見ていますこの小説かなりハマりました更新されるたびに面白く感じたりハラハラドキドキしたり今回夢主がストーカーに刺されて重症になって安室さんも夢主に対して自覚からマジ恋に目覚めて夢主早く意識覚まして安室さんを安心させて欲しい (2018年5月17日 14時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 秋都さん» 朝から嬉しくて号泣です……ありがとうございます……！ (2018年5月17日 7時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2018年5月2日 21時
