康二くんと大人な涼太くん (ページ13)

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向「涼太くん、やめて。」

頭を下げようとしたところを、前掛けを外して退勤モードの康二に止められた。

『康二くん… 』

向「この人、俺の大事な人やねん。」

康二はそのあと何も言うことは無かったけど、女の子はその言葉に圧倒されたようで黙ってしまった。

向「ほら、涼太くん、前掛け外し？」

言われたまま外すと康二は俺の手から前掛けを取り、カウンターに置いた。

向「じゃあ照にぃとふっかさん！俺ら早上がりさせて貰いますわ！」

岩「おー楽しめよ。俺らも楽しむ」

深「バカ。だまって。」

慌てる俺とニヤニヤしている2人を横目に康二は女の子にどこか冷たく言い放った。

向「夏休みやからって浮かれてんと… 女の子ははよ帰りや。」

少し怖いとまで感じてしまう康二に腕を引かれて店を出た。

成り行きで結局康二のお家にお邪魔することになった。

康二とソファーに座ると、横から思いきり抱き締められた。

宮「ちょ、康二」

向「俺、涼太くんに嫌な思いさせた。怖かった？ほんまごめんなさい… 」

そんなことか、と思いつつ康二なりの優しさだということは理解していたから安心させるように口に口付けをした。

向「最近ちゅーしてへんかった。この先もしてええ？」

宮「こら。キスの先はまだ早い。」

そういうと不貞腐れながらも口付けした唇に手を当てて嬉しそうにする康二が可愛くて、仕方なかった。