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「良く見つけてくるね。ああいうの。」
篤「人をストーカーみたいに言わないでくれません?」
「だって、笑」
くすくす重なる笑い声。
刺激的な日々の中、
私の心が唯一休まる彼との時間。
篤「美しすぎるとか、まじウケない?笑」
「………」
篤「くくっ、」
面白そうに笑う彼。
"イッケメーンの方が面白い"とブラジルの記者風に言ってみせれば、彼はPC画面越しに私をギロリと睨みつけた。
篤「トロフィーお父さんたちにあげたんでしょ?」
「うん。実家に飾ってって。何で知ってるの?」
篤「トロフィーとパパのツーショット写メがこの前送られてきましたからね。笑」
「ふっ、恥ずかしい。笑」
篤「ちなみに、壁紙設定済み。笑」
PCのカメラに向かいiPhoneを差し出した彼。
そのロック画面には、トロフィーにピッタリとくっつきピースをする満面の父が映し出されていた。
「恥ずかしいから、変えて。笑」
篤「やだ。」
「お願い。笑」
篤「無理。」
「篤人く、」
篤「却下。」
変わってゆく日々に幸福を感じ、こんな刻を何より愛しく感じる。
それは決して、間違いじゃないよね?
「あ、そうだ。」
篤「んー?」
「篤人くん、誕生日プレゼント何が欲しい?」
篤「は?」
怪訝な顔を向ける彼。
それもそのはず、彼の25回目の誕生日は、もう三ヶ月も前にとっくに終わっているのだから。
「本番前に言ってたでしょ?終わったら絶対欲しいもの教えてって。」
ーーーvorwarts…
<そんなこと考えてる暇あったらフレデリックさんのこと考えてくださーい。>
ーーー
大会が近づいていたあの日、彼はそう言って私を気遣ってくれたんだ。
今までずっと、その優しさに甘えていた。
篤「あー、あれ。もう貰ったじゃん。」
「え?」
篤「篠崎Aの最新のスリーサイズ。」
「あれは……」
ーーーvorwarts…
<結構そーいう趣味あんの、俺。>
ーーー
「私へのプレゼントだったでしょ?笑」
篤「そうでした?笑」
紛れもなくあれは、"そーいう趣味"のある彼へのプレゼントではなく、私へのプレゼントだった。
彼の想いがたくさん詰まった、世界に一つだけのプレゼントだった。
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laiz(プロフ) - うっちーさん» リラックス効果高けぇ、何だか懐かしい台詞ですね(*^^*)読み返して下さりありがとうございます。二人の出会いも懐かしい…(^-^)続編ではようやく二人の生活が戻ってきます。また癒しを沢山提供できるよう頑張りますので、是非覗きにいらして下さいm(_ _)m (2014年3月14日 21時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - 祐さん» ありがとうございます(*^^*)二人とも早く会いたくてウズウズしていますね^ ^やっと二人の生活が戻ってきます。続編作成いたしましたので、是非覗きにいらして下さいm(_ _)m (2014年3月14日 21時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
うっちー(プロフ) - ほんとこの小説は癒やされます。篤人さん風に『リラックス効果高けえ』です。最近また最初から読み直してます。「そういえば二人の出会いのきっかけは槙野だったなぁ」なんて懐かしく思ってます。続きを楽しみに待ってます。 (2014年3月13日 10時) (レス) id: 30fdb895e9 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - ノクターン第13番鵺お疲れ様です(^^)お互い再会が待ち遠しい感じが伝わってきます☆更新大変だと思いますが、楽しみにしていますm(__)m (2014年3月13日 1時) (レス) id: dac0be65c1 (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - ななさん» こんばんは。楽しみに待つ内田さんと、それを気持ち悪がる母、ほっこりの回でしたね(*^^*)あー早く二人の再会が書きたい。でも、焦らすのも好きです^ ^笑"ななさん、このシリーズの結末まで是非お付き合い下さい!それまで楽しんで頂けるよう、頑張りますo(`ω´ )o (2014年3月12日 20時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:laiz | 作成日時:2014年2月15日 20時