ノクターン第13番 ll

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〜♪〜♪






3.死の舞踏 (サン=サーンス)
Totentanz S.555 R.240
編曲 フランツ・リスト
(Franz Liszt / 1811-1886)






サン＝サーンスによる交響詩『死の舞踏 Dance macabre』を、リストが1876年にピアノソロ用にアレンジしたもの。

午前0時の時計の音と共に骸骨が不気味に踊り始め、次第に激しさを増してゆくが、夜明けを告げる雄鶏の声が響きわたるや墓に逃げ帰り、辺りが再び静寂に包まれるまでをとても奇怪に、そして幻想的に描いている。






私はこの楽曲の描写が好きだ。

そして今私は、その描写を忠実に表現し、尚且つ奇怪な舞踏のステージをこの会場全体に広げられていることだろう。



頭に浮かんでくる舞踏の景色、
私はその中心で、いまピアノを弾いている。

楽しくて、つい笑顔が溢れた。






客席も審査員も、そして舞台袖も、今の私はまったく気にならない。

私の音楽は、ちゃんとこの手の中に存在しているから。






4.ノクターン 第13番
Nocturne Op.48-1
フレデリック・ショパン
(Frédéric Chopin/1810-1849)






ノクターン(夜想曲)ーーー

主としてピアノのための、夜の情緒を表す叙情的な楽曲。夜の黙想、瞑想。






呼吸をすることすら忘れている。

いま、過去が塗り替えられていくのが分かる。






ーーーVergangen…



＜……A、＞

＜頑張ってね。…客席から、応援してる。＞



ーー



ーーーvorwarts…



＜格好良い？笑＞

＜勝てたらね。負けたら超絶ダサい。笑＞



ーー



ーーーVergangen…



＜…優勝おめでとう。相馬くん。＞



ーー



ーーーvorwarts…



＜私も、見てくれだけでも格好良くなれるように頑張る。笑＞

＜だから、篤人くんも格好良くいてね。＞



ーー



ーーーVergangen…



＜私、もうコンクールは出ない。＞

＜…なんで？＞

＜…疲れちゃった。＞



ーー



ーーーvorwarts…



＜明日からまた頑張ろうね？＞

＜しつけー。笑＞


ーー






"愛しさと寂しさを夜に想った曲。それがノクターン第13番だと思う。"






いま、このノクターン第13番が、
私が愛しさと寂しさを夜に想った証だ。

切なく、でも愛しい音が、身体中から溢れ出る。






耹こえていますか？

私は今宵も 貴方を想って弾いていますーー






ーー



「死の舞踏」はリスト作曲、サン=サーンスのピアノ版とは楽曲が異なります。

お聴きになる方は「死の舞踏 S.555」と検索してみて下さい。

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