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知っているんじゃねーですかィ
って言われたけど。
「知らないよ。かぶき町のパチンコ屋に居たら二人見つけただ…け……。」
言葉が細切れたAを不思議に思ったのか総悟が目線をAに向けた。
そしてAの視線の先を辿ると、
ーーー瞳孔の開ききった土方が額に青筋を浮かべ、Aを睨んでいるのを目に収めたのだ。
(今回ばかりは俺も庇えねーや。)
「A!おめえ団子食べ終えてたっつー事ァかなり前から姫さんと一緒に居たっつー事じゃねェかァァァア!なんですぐメールでも電話でもしなかったんだァァァア!」
鬼の形相の土方がAに怒鳴る。
「そうでさ、姐さん。
…お陰でサボれる時間が減っちまった。」
「オメーはほんとにブレねぇな!」
「ああごめん、総悟。」
「オメーも律儀に返すんじゃねえ、てか謝んのどちらかというとこっちに対してなんですけどォォ!」
なかなか怒りの収まらない土方をAが制した。
「まあまあ、トシ。落ち着いて。ほったらかしたのはちゃんと理由があるんだから。」
どことなく儚く笑うAに流石の土方も口を閉じる。
「そういう事でさ。姐さんには姐さんの論理があらァ。…ま、どちらにせよ姫さまを捕まえにゃならんのでしょ?」
そう言って沖田はどこからともなくバズーカを取り出した。
「ちょっとォ!総悟君!何やってんの物騒なもん出して!」
「あの娘には花見の時の借りがあるもんで。」
「待てっ!姫に当たったらどうするつもりだァ!」
それを聞くと総悟は少し誇らしげに胸をそらした。
「そんなヘマしねーや。俺は昔スナイパーというあだ名で呼ばれていた
らいいのにな…」
「オイぃぃぃぃ!ただの願望じゃねーか!」
「夢を掴んだやつより夢を追ってる奴の方が時に力を発揮するもんでさ。」
近藤と沖田がそんな茶番を演じている中、土方とAはそよ姫と神楽の隠れたビルに目を向けている。
「チャイナ娘出てこい!お前がどうやってそよ様と知り合ったかは知らんが、このお方はこの国の大切な人だ。これ以上俺たちの邪魔するならお前もしょっぴくぞ!」
聞いてるか!と、叱責する土方をAは横目で見る。
(鬱陶しい親戚の叔父さんかよ…)
そんな思いで。
しばらくして出てきたそよ姫の顔は明るい、と言えたものではなかった。
「さあ、行きましょう」
そう言った土方に待ってと、Aは声をかけた。
「神楽ァ!」
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iMAi(プロフ) - 壊さん» 4ヶ月越しに失礼します。作者です。…よくお気づきになりましたね…!?まじでか!神楽というより…に寄せております!うふふ (2月28日 22時) (レス) id: bb9de99c57 (このIDを非表示/違反報告)
壊(プロフ) - イメ画、なんか…神楽ちゃんに似てる?きもしなくもなくもなくもなくもない(?) (10月26日 7時) (レス) @page11 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
iMAi(プロフ) - ボブさん» ボブ様コメント、及びこの作品を目に留めてくださってありがとうございます^_^面白いですよね…推しが尊くて…よかったらそっちのお話も読んでみてください…。ありがとうございます!銀魂アニメ再放送するらしいので多分その時期から更新頻度上がります!頑張ります! (2020年9月11日 18時) (レス) id: 52884729d8 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - わ!面白い!銀魂の作品漁ってたら出てきました!!某ディズニーのゲーム私もハマってます!!面白いですよね!!ご自分のペースで更新頑張ってください!待ってます! (2020年9月10日 21時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
iMAi(プロフ) - あいうえおさん» コメントありがとうございます!頑張って更新します!更新滞ってしまってごめんなさい!!そして面白いって言ってくれてありがとうございます!!! (2019年8月25日 15時) (レス) id: 85e092a031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:iMAi | 作成日時:2018年11月7日 16時